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主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

新生帝国解放戦線に幸多からんことを(「創の軌跡」Last Chapterクリア)

創の軌跡(スウィン・アーベル)創の軌跡(ナーディア・レイン)

《C》一行の初期メンバー4人、本当好き。

 

 

「創の軌跡」、最高だった!

 

いやまだEX Chapterプレイ中なので、いささか気が早い宣言ではあるのですが。

3年前、「閃の軌跡3」をプレイする前、「閃」1,2があまり好きになれなかった私は、是非手のひらを返させて欲しい、「閃」シリーズをプレイし終えたあとに、「「閃の軌跡」、最高だった!」と叫ばせて欲しい、と熱望しておりました。

 

残念ながら「閃」3,4ではその思いは叶わなかったわけですが、「零」から「閃」までの集大成であり、次期シリーズへの架け橋である「創の軌跡」でこの言葉が言えて、本当に良かったです。

 

というわけで、本編(クロスストーリー)Last Chapterをクリアいたしました。 

現在のプレイ状況としては、アップデートで追加されたEX Chapter「夢幻の彼方へ」で夢幻回廊第5層をクリアしたところです。

 

Last Chapter

ラストダンジョン「逆しまのバベル」に、オリビエさん達の極秘作戦により潜入するよ、という場面から。

 

「閃4」の開戦直後のドンパチシーンには胸が痛んだものですが(ここで消費される鉄と血には全く意味がないのだよなあと)(巨いなる一の再錬成が成るのなら意味があるのでしょうけども)、バベルのあほみたいな物量と火力に立ち向かうクロスベル警備隊や協力者達には悲壮感を感じなくて良かったです。 

 

なんか協力者の中にはケビンさんとリースもいたようですけど、台詞のみで処理されましたけど、今後のシリーズで3Dモデルありのキャラとして出てくることあるんでしょうかね、この二人。

特にケビンさん。

まがりなりにも主人公だったのに……

 

それにしても、オリビエさんの隠し球のシーンは大変燃えましたね!

翼を並べる二羽の猛禽(かわいい)……

創の軌跡(ゼオとジーク)

で期待を高めてからの、カレイジャス2、と思いきやアルセイユ2!

クローゼが乗ってたのは、リベール王家の御座船だから、ということでいいんですよね?

一つ間違えたら命を落としかねない戦場に王太女を出すって、リベールもなかなか攻めたことをしますよね。それをやれる気風のリベールとアリシア女王陛下が大好きですけど。

リベールの異変から4年以上、カレイジャス2が確かアルセイユ型3番艦と言われていたと思うので、飛行艇技術先進国のリベールで、新造艦が建造されていないのが不思議だったのですが……アルセイユ2も、大戦後の建造らしいですし。

リベールは2大国に比べれば小国なので、予算的にアルセイユの改修で対応なのかな、と自己補完。

「空」で整備性に優れた飛行艇を提案していた女性技術者、名前覚えてませんけど元気かなあ。

 

そんな各方面の努力により、何とか突入できたのですが、突入時のアクシデントにより一行は二手に分かれる羽目に。

2班体制かあ……いいですよいいですよ、そもそも3ルートでやってたわけだから、物資のやりくりは可能ですし。

「閃3」の暗黒竜の寝所の3班体制に比べれば……(トラウマが深い)

まあ、A班(ロイド班)20名選べと言われたときは、改めてプレイアブルキャラの多さに驚愕しましたが。

考えるのが面倒だったので、並んでいるキャラを一人置きに選びました(適当すぎる)

あっ、エステルとヨシュアは2人セットで選びましたけどね!

戦闘面では、アーツ使いと念のための加速クラフト持ちがバランス良く入っていれば特段問題ないですのでね。他の役割は装備とクォーツでどうにでもなるし。

 

道中は特に問題なく。

メルクリウスとヤルダバオト持ちの《C》とナーディアのアーツ火力がヤバすぎる……

今思うと、固定の《C》&ナーディアに加えてヨシュエスが入ったA班、タレント過多でしたねえ。

B班(リィン班)もスウィン&ラピスが固定ですし、特に戦力的な問題はなかったですが。

 

あと、《C》と愉快な仲間達が非常に良かったです。

こーゆー事態に慣れているのと、あと絆イベント等の恩恵()で特定の一人に愛着を示せないため、ロイド&リィンは仲間の分断にもサバサバしたもんです。

(あれ? まさか、特別な絆の相手に突入メンバーを選んだらリィンせんせーの反応が差し込まれたりとか、しないですよね?)

あとはまあ、ロイドさんもリィンせんせーも、一度主人公を卒業した身ですからねえ。仲間のことは信じてるし、ちょっとやそっとじゃ動揺しないぜという感じで。

 

それに比べると、前に進めなくなりそうなほどの不安と動揺を示すナーディアと俺があいつを守らなくちゃならないのにと自分を責めるスウィンとか。

何度も《C》の名を呼ぶラピスとか。無言のうちにわずかな動揺を現す《C》とか。

未熟な反応だけれどもそこが良いし、道中で、合流は出来ないけれども顔を合わせられたときのやりとりが大変良いですよね。

特に《C》とラピスの、

「迷子にならないように気を付けたまえ」

「ならないもん!」

には物凄く萌えました……

 

ボスというか黒幕はやはり鬼面の剣士氏でしたね。他に候補者いないもんな。

 鬼面氏は、《劫炎》や新総統と違って、ある意味本物のリィンとも言える。それは、彼が、エリュシオンが見つけ出したリィンのあり得た可能性の一つだから。

とロイドさんの推理ショー。

鬼面氏にも、リィンせんせーや旧管理者ではなく、一介の捜査官が真実にたどり着くとは、とお褒めいただけました。さすがロイドさん、第一主人公。

でも、《劫炎》や新総統はあり得たもう一人の彼らというわけではなかったんですかね? 何が違うんだろう。

 

うーんと、時系列と因果関係がいまいちよく分からなかったのですが、

エリュシオンが世界の可能性を演算

→イシュメルガ=リィンに到達

→イシュメルガの悪意まで再現してしまい、汚染・暴走、ラピス追放

→イシュメルガ=リィンがエリュシオンの新たな管理者に

→第四柱の協力を得てイシュメルガ=リィンの人形を製作、再現されたイシュメルガ=リィンの人格をそこに移すとともに今回のクロスベル事変の仕込みを行った

みたいな理解でよいのでしょうか?

エリュシオンの自打球が痛すぎる真相ですね……

 

バトルは、まずはイシュメルガ=リィンと普通に戦いました。

主人公3名とナーディアで問題なく。

HPを○%まで減らせ、とかじゃなかったんですけど、バトル後のイベントでは、そんな、全く効いていない!? 状態でした。

あれ、さっき君、HP0になって膝ついてた気がするんだけど、見間違い?

 

そんなやりとりの後、イシュメルガ=リィンが騎神を持ち出します。なんでも、7の騎神が一つになったものだとか。

そこにリィンせんせーとクロウの専用ティルフィングを含む第2分校の機甲兵+黒の衛士隊が使っていたのを修理した魔煌機兵ヘルモードが届けられます。

……あっ、あるんだ、騎神戦。

今作は全て生身で倒す系かと思ってました。騎神とか機甲兵は、リィンルートChapter3みたいなイベントだけかと。

 

で、まずは新7組、続いて《C》とクロウ、最後にリィンせんせーが戦いますが、ボッコボコにやられます。

……あまりにも景気よくカンストダメージ食らうので、負け確イベント戦闘だろうとは思いつつもちょっと不安になる展開でした……

 

そこに、理の外から一時的に騎神達が助太刀してくれることに。

ところで、エル・プラドーって「閃4」で喋ってましたっけ? 大団円の騎神大集合のあたりで喋ってたかな……あまり記憶にないです。

で、ここからが騎神戦の本番です。

零の騎神、星が一番多い部位でも避けまくるわ、ダメージきついわでなかなか大変でした。もう贄じゃなくなってるのに、なんでリィンせんせーの機体は「閃4」から引き続き駆動解除クラフトを失ったままなんだよ……

ご親切に用意されていたストーン類を駆使することで、何とか切り抜けることが出来ました。

 

それにしても、ヘルモード、精神汚染遮断装置どうしてるんでしょう。

付けないと危険だし、付けると多分性能が従来型の機甲兵同等になってしまうんですよね? ティルフィングよりかなり性能が見劣りしてしまうんじゃないかと。

 

リィンせんせー達元起動者陣が戦っている最中、ラピスと技術系のメンバーはエリュシオンの切り離し作業を行っておりましたが、そのことにイシュメルガ=リィンが気付くシーンが、秀逸でした。

 

機甲兵の後ろで見守っているギャラリーの人数がなんか足りないような……まさか!

みたいな感じで、散々多すぎる多すぎると言われてきた(私だけの意見じゃないはず)プレイアブルキャラの人数を逆に利用する、素晴らしい作戦と演出だったと思います。

……いや、まじめに言うと人数足りないな、じゃなくてラピスがいないな、という気付き方だと思われますが、常識的な人数だったらすぐにラピス(と技術系メンバー)の不在に気付かれてしまったと思いますので、人数を利用した作戦というのは間違いないと思います。

木の葉を隠すなら森の中、木の葉がないことを隠したいときも森を見せればよい、てな感じですね。

秀逸。

 

ラピス達に気付いたイシュメルガ=リィンは作業をやめさせようと大規模砲撃的なものをしようとするわけです。

もちろん気付かれたときのための護衛役(エステル達)もいたわけですが、さすがに生身でそれは防御しきれない……そのとき、割り込んで盾となってくれたのは黄金色のヘルモード。《C》でした。

機甲兵のダメージってどんな風に乗り手にフィードバックされるのかよく分かりませんが、《C》は苦しげな声で、それでも心配のあまり作業を中断して駆け寄ろうとするラピスに向かって言い放ちます。

「君がラピス・ローゼンベルクである証を見せろ」と。

かっっこいい……!

そして《C》が抱いてきた屈託と短い旅の中で得られた矜持とに支えられた、とても《C》らしい台詞だったと思います。

かつての《C》も己の信念と目的に基づいた行動を取ってきたわけではありますが、一度完膚なきまでの敗北を経験したあと、うまくいい方向に向かうことが出来て本当に良かったね……

新総統との一戦で《C》の見せ場終わったかと思いましたが、その後も割と主人公っぽい場面が多くて嬉しいです。

 

その後、舞台はリィンせんせーの精神世界へ。

あれ? これもオープニングか何かのムービーであったシーンですよね?

イシュメルガに人格を汚染されていない鬼面リィン(仮面なし)が、リィンせんせーに向かって、もうすぐ融合が完了するから、零の騎神で大気圏外か大陸外へ行くといい、とアドバイスをくれます。

それがイシュメルガを滅ぼす唯一の方法だから、とのことですが、それをやった結果があなた、というかイシュメルガ=リィンですよね? と思わず画面に向かって突っ込んでしまった。

そして行き着く先がこの状況。全く解決になってませんけど?

 

リィンせんせーはそこに突っ込むことはしませんでしたが、自分が幸せにならなければ自分を大切に思ってくれる人達が幸せになれないから、ときっぱり断ってくれました。

成長したなあ、リィンせんせー。

まあ、あれだけの目に遭えばさすがに学習しますよね。

 

そんな感じでリィンせんせーは自分とイシュメルガを分離することに成功しますが、代償に息も絶え絶え状態に。

他の起動者陣も戦える状態ではないため、分離したイシュメルガをボコるのはロイドさん達が引き受けます。……ボスの間に突入の際、全員の装備をできるだけ調えるのをおすすめって警告出ましたけど、そういう意味ね……

ロイドさんとスウィン&ナーディア、もう1名アーツ要員としてエリオット、でほぼ苦戦することなくボコることが出来ました。

 

敗れたイシュメルガはジュノー海上要塞を消滅させた《天の雷》の発射権を人々の集合的無意識? に預けた、と言います。人々が最も憎むところに《天の雷》が落とされる、と。

なるほど、つまり「ここ」(逆しまのバベル)か。

と反射的に思ってしまったため、ロイドさん達が

「人間が憎しみの気持ちをなくすなんて無理だから、人間が滅びるまで《天の雷》は発射され続けるぞ」

「人間が滅びるのが先か、《天の雷》のエネルギー源の霊脈が枯れるのが先か……」

と深刻そうに話し合っているのが少しの間理解できませんでした。

いや、一発目でここに落とされて、《天の雷》発射装置ごとバベルが消滅して終わりじゃない?

てっきり、間近に迫った発射時間までにいかにここを脱出して、周囲の協力者達を避難させるかという問題かと。

 

まあでもよく考えてみれば、既に被害を受けている帝国と、砲撃予告を受けている共和国以外の国々の人間からしたら、そこまで《天の雷》を憎んでいるわけではないかも知れない……ということなのか……うん……

 

とりあえずいったん離脱を、とバベルから転移するロイドさん達ですが、転移先で《C》の姿がないことにラピスが気付きます。

消滅したエリュシオンが最後に見せてくれた未来演算で《C》の思惑(新総統になりすまして全世界に宣戦布告することにより、《天の雷》の照準を自分=バベルに向けさせる)を知ったラピスとロイドさん、ユーシスとスウィン&ナーディアはツァイトの力を借りて再びバベルに渡り、《C》を連れ戻すことに。

ここでリィンせんせーが「済まない、俺たちは動けそうにない……」とか言って同行を辞退するわけですが、リィンせんせーはともかく、他の新旧7組はそこまで疲れることしてないんじゃあ……事実、ユーシスは凄く元気そうですし。

 

それにしても頭いいのにあほい選択するなあ、《C》!

 

バベルにおいて、鬼面リィンの残滓と一瞬の邂逅を果たすロイドさん達。鬼面リィンが「3年後……」とか助言をくれかけたのをロイドさん達は断ります。

うむ。それでよいと思いますよ。確定予言は黒の書とエリュシオンでおなかいっぱいですよ……

それにしても、ここで会えると知っていれば「彼女」を連れてきたのだが……というユーシスの台詞!

・なるほど、少なくとも仲間達は二人の仲を公認なのね

・その公認っぷりを発揮するのが、なんでリィンせんせーじゃなくて鬼面リィン相手なんだよ……

・えっ、特別な絆の相手に選んだ意味ってこれだけ? 選んだ直後に思い出すのと、ここと、「ビーチDEバカンス」のあれ、の3箇所だけなの??

と、様々な感情が兆しました……

 

《C》は全世界に向けての宣戦布告を終え、

「何事もなせない人生だったのに、悪い気分ではない……」と穏やかな表情で独りごちます。

そこに飛び込んでくるロイドさん達。

ロイドさんの「あなたを連行する。脱走と、何より自分の紡いできた絆を甘く見た容疑で」という台詞、なんか「碧」でノエルさんに向かって言った伝説の名台詞「君は俺がもらう」に通じるところがありますよね……さすが「軌跡」の初代攻略王。

《C》の「そうか、私はとっくに手に入れていたのだな……」という台詞と表情が、万感の思いに満ちていて、最高でありました。

 

エピローグ、満身創痍の《C》は病院の一室で目覚めます。

そこにオリビエがやってきて状況と今後のことを説明するわけですが、受け答えする《C》が彼とは思えないぐらい毒気が抜けすぎててびっくりした……

《C》の今後についてですが、Chapter4最後の新総統の演説で、誰がとは言わないが追い詰められてるなあと感じたのが、ここで生きてきてますね。

《C》の中の人は全世界の憎悪を一身に受けて死んだ。《C》は名も身分も故郷も失い、過去の大罪を償う権利もなくし、帝国に帰ることも出来ず、それでも生きていかねばならない。

そんな彼に向かってラピスが「私やスウィンとナーディア達と一緒になっただけじゃない」と言うのがいいですねえ。Chapter3でスウィン&ナーディアが「お前達が殺し屋だったことを彼らは知っているのか?」と言われたときに仲間達が平然と受け止めたのが、《C》に対しても同じく発揮された感じですね。

Chapter1で《C》がラピスに言ったのと同じ台詞で、ラピスが《C》を旅に誘うのが良かったです。

 

ゼムリア大陸を旅するということは、次のシリーズへの顔出しもありそうですかね。

スウィン&ナーディアの出身組織も関係してきそうですし。

 

それにしてもエンディングの写真と落書き的なちびキャラが可愛すぎた……

 

心残りは宝箱です。

イチタリナイ……どこで見落としたんだろう。もしかして本当に軍需工場脱出時だったりするんでしょうか……

 

あと、Chapter3でリィンせんせーがティルフィングを騎神ばりに扱えた理由がはっきりしてないような。

騎神達が力を貸してくれたのは、Last Chapterでリィンせんせーの共鳴が進んだから可能だったことなんですよね?

あれは一体何だったんだろうか。

 

全体的には、「閃」3,4で不満だった「というか/っていうか」、「~すぎでしょ/~すぎだろう」、「面映ゆいですね……」等の連発がなくなっていたのが凄く良かった。 

正直、これ下書きのまま出してるんでは? 誰もチェックしてないのか? とまで思っていたので。

 

ストーリーはスケールの割にコンパクトにまとまっていて良かったですし、特に《C》ルートはキャラクターや関係性の構築がとても良かったです。

《C》については前作までの積み上げ、スウィン&ナーディアについては「3と9」での前情報があるとはいえ、この分量でここまでの表現が出来るというのに、「閃」4部作は一体何だったんだ……(ディスってすみません)

絆イベントの罪深さを痛感いたします。あと「7組スゴーイ!」で消費した尺のもったいなさ……

 

次期シリーズも、是非コンパクトで中身がみっしり詰まった、いわゆる塊感を感じられる構成にして欲しいなあと思います。

何卒よろしくお願いいたします。