吉原彼岸花 久遠の契り 感想2(大月忍)
個別キャラ感想
感想1からの続きです。
大月忍(cv.間島淳司)
ワケありの放蕩息子にして天才剣士。
別に作中では天才剣士とは言われていませんでしたけど、プロ殺し屋3人に襲われて、しかも戦場は狭い室内で自分の得物は剣で、凜さんかばいながら戦って、手加減して楽勝できる放蕩息子って、普通に天才じゃろ……
朔夜ルートが非常にアレでしたのであまり期待していなかったんですが、なんか意外に良かったです。
やはり客ルートが狙い目ということでしょうか。
ストーリーが、ショートストーリーの詰め合わせなのは相変わらずでしたが、比較的ぶつ切り感は強くなかったような気がします。……単に慣れただけかも知れませんが……
メインストーリーとしては、大月氏の素性について みたいな感じでした。
「吉原の大見世の最高位の花魁を敵娼に出来るような遊び方をしている割に、絶対に床入りしない」という大月氏の設定で、その素性に大体予想はつきましたし、結果ほぼ予想通りの結果ではありました。
でも、床入りしないのは、万が一にも御落胤をつくっちゃいけない立場だからかと思っていたんですが、そこはそんなことはなかったようですね。凜さんと思いが通じたらあっさり床入りしていて、これまでのは何だったの? いいの?? と思ってしまった。
御落胤云々は関係なく、母親と似たような女をつくりたくなかったってことなんでしょうかね。
だったら何で吉原遊びなんかしてるんだよ、と思いましたが、この時代、大月さんの立場で放蕩息子をやろうと思ったら悪所遊びしかなかったのかなー。
飲む・打つ・買うのうち、飲むは大月さん下戸なんで無理ですし、打つは幕府に禁じられてますしね。
あと、大月さんの義母の行動の意味が分からなかったです。
プロ殺し屋の派遣は、まあ分からなくはないです。わざわざ吉原きっての大見世の最高位花魁の部屋に送り込むのは下策中の下策だとは思いますが。
でも、義母自身が吉原に乗り込むのは、本当に意味が分からない……
義母は大月さんを蹴落としたいわけですから、わざわざ嫌み言いに行くのは逆効果にもほどがありますよね。大月さんの好きなように放蕩させといて、自滅を狙う方がどう考えても合理的だと思います。
そして義母の命による凜さん誘拐事件ですが。
大見世の最高位花魁ということは置いておくとしても、吉原からそんなに簡単に女連れ出せたら設定崩壊でしょう……
凜さんも警戒心がなさ過ぎますし、忘八の時雨さんも時雨さんで、なんで自分のところの最高額商品を供の一人もつけずにフラフラさせとくんだ……
しかも、通常時ならともかく、殺し屋と義母の一件のあとですよ……
恋愛面では、大月さんは客ですし、凜さんが大月さんに惹かれるのは分かりやすかったですし、警戒心の件以外のところは花魁としての行動に不自然さも感じなかったので、良かったと思います。
大月さんから申し出のあった身請け話を、受けるとバッドエンドで断るとハッピーエンドというのが、ひねりがあって面白かったです。
花魁としての意地を見ることが出来ました。
自力で年季明けを迎えるというのも小気味よいです。
バッドエンド2種は、どちらも精神病む系なんですね。
朔夜ルートも含めて、今のところバッドエンドが全て精神病む系なのですが、このゲームの全体的に、物理(死亡エンドとか)より精神的なアレが多い感じなのでしょうか。
スチルは相変わらずおいろけな感じで良かったですけど、朔夜には感じなかったんですが、大月さんの裸体が、なんかもこもこしすぎなような……? 筋肉の表現なのかな。