kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

吉原彼岸花 久遠の契り 感想3(神楽屋彰人)

個別キャラ感想

感想2からの続きです。

神楽屋彰人(cv.竹内良太

江戸屈指の札差であり両替商。意外に可愛げがある。

 

なんか凄く良かったぞ……!?

いけ好かない札差とそんな彼に反発する花魁が、それぞれの意地をかけて対峙し、そして双方が同時に勝利と敗北を喫する(=本気になっちゃう)流れが大変おいしかったです。

朔夜と大月さんの、コンシューマー版になったときにカットされたシーン(おいろけ)には別に興味なかったんですが、彰人氏と凜さんの初床入りはちょっと見てみたいと思いました。

 

ストーリーは、「ナマイキ花魁泣かせたい」彰人氏と「姐さんに不誠実だったし意地悪言うし金の力にものを言わせるところがイヤ」凜さんがケンカップルになっていくまで。と、彰人氏と凜さんの実家の関係で一悶着。の2部構成でした。

 

彰人氏が、金の力にかしずく女や取り巻きに虚無感を抱いて苛ついているというのは、この手の御曹司にありがちな設定で、ちょっとペラいかな……と思いました。

あとの方で出て来ますが、彰人さんは金の力にものを言わせる阿漕な商売だけではなく、資力に応じた貸付けとか、首の回らない債務者の生活再建とかもやってますし、部下にも好かれ、頼られてるわけです。

自分にあるのは金の力だけじゃないし、それ以外を見てくれてる人もいるって、分かってると思うんですけどねえ。

それとも、虚無感といらつきは色恋面限定ということなんでしょうか。

 

そして、色の道は百戦錬磨らしいのに、気まずかったり凜さんに嫌われたくなかったりで会いに来なかったり、来たら来たで独占欲アリアリだったりする分っかりやすい彰人さんには最高にニヤニヤ出来る……

それに、凜さんへの贈り物を、指を傷だらけにしながら作ってたり、彰人さんは年齢と設定の割に可愛げがありすぎですよね(超誉めてる)

 

このルートでは、凜さんも、金の力にものを言わせるところはイヤだけど、それとは別にだんだん惹かれていってしまうという複雑な恋心とか、彰人さんのことになると「最高位の花魁」としての顔を保てずムキになっちゃうとか、あと今まで全く気付いていなかった自分の音痴に気付くとか、大分可愛かったです。

 

「彰人が裏を返した」のときの、忘八時雨さんの緊迫感あふれる言い方と、それを聞いた凜さん達の反応が大変面白い。その、あたかも大事件が起こったみたいな空気何なんですか。

吉原の客人が裏を返すって普通だと思うんですけどね……彰人さんが絡むと面白くなっちゃうね……

 

凜さんが神楽屋の商売に反発を覚えるところは、「いやいや、だってそれが神楽屋の商売なんだから」としか思えなかったです……

凜さんは最高位の花魁で、ということはつまり最高の教養を身に付けているはずなんですけれども、経済についての知識はそんなものなんでしょうかねえ。まあ、教養が儒学ベースだとすれば仕方ないのかな……

 

彰人さんと凜さんの両親のあれやこれやの件も、凜さんにはもう少し状況を理解しようとする努力をして欲しかったです。

苦しいのは分かりますし、彰人さんを許すかどうかは別としても。

その辺については、大月さんが本気でGood jobでした。本人ルート以上の輝きを感じました。

 

ハッピーエンドは、彰人さんと凜さんがとても幸せそうで良かったです。

足抜けもしていないし、身分が極端に違うわけでもないし。

 

バッドエンド(虎と蛇のやつ)の壊れた彰人さんも結構好きでしたが、これ絶対忘八の時雨さん黒いよね……

 


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