吉原彼岸花 久遠の契り 感想4(桜花屋時雨)
個別キャラ感想
感想3からの続きです。
桜花屋時雨(cv.森川智之)
吉原屈指の大見世「桜花屋」の若き楼主であり、主人公の育ての親的存在。過保護。
前髪が鬼太郎状態になっているのは、格好をつけているわけではなくて傷跡隠しらしい。
うーん、普通でした……
神楽屋彰人ルートがオーソドックスに良かっただけに、このルートではあまり山場っぽいものもなかったように感じられてしまいました。
凜さんが伊勢屋惣一郎さんの身請けの申し出を断るところ=時雨さんへの感情を(概ね)自覚するところが、まあ山といえば山なんでしょうか。
伊勢屋さんが物凄い正統派当て馬でした……。伊勢屋さん、すっごく誠実でいい人なだけに、 ちょっと気の毒に感じてしまった。
ストーリーは、恋とはどんなものかしら状態の凜さんが時雨さんへの思いを自覚するまで と同時進行で、時雨さんが卒忘八するまで みたいな感じ。
ストーリー性は……あまりなかったような気がします……
時雨さんが忘八を卒業する準備をしているのを、嫁取りと勘違いしてモヤモヤする凜さんの構図は、このパターン見るたびに思うんですけど、本人ときちんと話し合えよと。
まあ、今回は時雨さんが忘八をやめることを凜さんに隠していたので、きちんと話し合っても一緒だったかも知れませんけども。
恋愛面で一番強く思ったのは、「君らイチャイチャしてる場合じゃないだろ仕事しろ!」(※凜さんと時雨さんが思いを交わすシーン)
遣手のお菊さんに、早く準備しろと急かされたあとのはずなんですけどね?
花魁道中があるということはつまり、お得意様の予約が入っているということなんですけどね??
そんな状況でおっ始めるの、本当にやめてくださいよ……
それはさておき、楼主と花魁という禁断の関係のはずなのに、全く禁断感が出ていなかったのが残念でした。
まだその点でいうと、若干朔夜ルートの方がましだったような気がします。……あれも「許されない」と口先で言っている割に全く抑え利いていませんけれども……
何だかなあ……金と権力があれば、禁断も軽いスパイスでしかないのかなあ……
と、「これは禁断の関係だけど、お前を好きでいられないなら正しくなくていい」とか言っちゃう時雨さんを見て思いました。
時雨さん今まで忘八として、掟を破った遊女と男を散々断罪してきたんだろうに。
形だけでもいいから、苦悩するフリぐらいしてくれよ、頼むから。
時雨さんは絶対黒いと思ってたんですが、このルートでは特に黒くなかったです。
ハッピーエンドでも奥歯にものが挟まったような感じでしたし、真相ルートがあるようなので、そっちで黒時雨でもう一悶着、という感じなんでしょうかね。