吉原彼岸花 久遠の契り 感想5(伊勢屋惣一郎(バッドエンド))
個別キャラ感想
感想4からの続きです。
伊勢屋惣一郎(cv.中澤まさとも)
廻船問屋「伊勢屋」の若き主。物凄く羽振りが良い。主人公の幼馴染み。
うん、まあそんなことだろうと思ってた。
これがフツーに真っ当な商売で稼いだ金で、伊勢屋さん自身も本当に単なる好青年だとしたら、物語にならんですもんねえええ。
密輸している禁制品が、薬物じゃなくて短銃だったのが、個人的には救いでした。
とは思うんですけど、やっぱり、伊勢屋さんが真っ当な手段でお金を稼いで、純粋に凜さんを慕わしく思って身請けしようとしているんであれば良かったのに……と思いながらプレイしました。
ほどよく凜さんにも伊勢屋さんにも感情移入できるシナリオだったと思います。
ストーリー面では、伊勢屋さんが客であるがゆえの不自由さ(遊女の掟面のつらさとか、幼馴染みが客という気まずさとか)が描かれ、凜さんが遊女である身のつらさが表現されていたと思います。
が、見世以外で客と会っちゃいけない決まり とか言ってましたけど、これまでのルートで、大月さんとか彰人さんとかと買い物したり話したりしてたときはそんなこと言ってなかったんじゃ……?
なんか、場面場面によって遊女の掟がきつかったり緩かったりしますね……
恋愛面では、ちょっと、忘八時雨さんが……キモチワルかったです……。
本人ルートは致し方なしにしても、他者ルートで色気出すのやめて欲しいです。
忘八として、今までどれだけ遊女と吉原勤めの男の恋愛を断罪してきたんだよと(桜花屋時雨ルートでも思いましたが)
時雨さんがお菊さんに語ったような(そしてそれを盗み聞きして凜さんがショックを受けたような)100%商売目的という話が真実であった方がどれだけ良かったか知れません。
伊勢屋さんは、王道中の王道の幼馴染みですし、凜さんと幸せになって欲しいと思う反面、犯罪者に身を落としてまで凜さんを助けようとしてくれるのがちょっと疑問でした。
そこまで執着してくれるような理由があったかなあ?
いやまあきっと、二親を亡くした伊勢屋さん(小)にとって、純粋に慕ってくれた凜さんが、それだけ救いだったということなのでしょうね。
駿河バッドエンドは、……ここで心中来るかあ……
さすが幼馴染み、バッドエンドも王道中の王道出してきましたね。
二人の心がつながったまま、という点では、弱ハッピーエンドとも言えるかも知れませんね。
琉球バッドエンドは、黒伊勢屋さんが本領を発揮していて、なかなか興味深かったです。
忘八時雨さんを「飼う」ことになるきっかけの件ですが、凜さん、背後にいる時雨さんの肩口を狙って刃物を繰り出したにも関わらず、実際に当たったのは目って、どんだけノーコンなの……手元がブレたってレベルじゃねーぞ……
あと、伊勢屋さんの黒さからして「君は彼にされたことを感謝しているんだろう? だったら彼に君と同じことをさせてあげよう(=男娼)」みたいな流れになるかと思ったら、閉じ込めて自分達の行為を見せ付ける(時雨さん、目見えませんが)だけか……
時雨さんにとってどっちが苦しいのかは分かりませんが……
ところで、時雨さんを閉じ込めた部屋の鍵を伊勢屋さんだけが持っているということは、つまり部屋の掃除や時雨さんの世話を全て伊勢屋さんが行っているということですよね? 甲斐甲斐しいな……
次、辰吉ルートいきますけど、これ絶対伊勢屋さんが恐いやつじゃん……と戦々恐々としている。