吉原彼岸花久遠の契り　感想8（桜花屋時雨（真相））

個別キャラ感想

感想7からの続きです。概ね罵倒しかしていないのでご注意ください。

桜花屋の若き楼主以下略

こんなに胸クソな真相ルートは初めてです。

時雨氏の境遇は同情すべきものではありますが、遊女をいたぶり殺していい理由にはなりません。

あくまで時雨氏は加害者であるにもかかわらず、ルート全体に漂う「こんなにつらいことがあって心を病んでしまったんだから、商家に付け火して、店主夫妻を自殺に追い込んだり、自分のところの遊女を殺しまくったりしても仕方ないよね……」みたいな雰囲気が物凄く気持ち悪かったです。

フィクションにおいては黒さも魅力の一種ではありますが、少なくとも自らのしていることを理解せず、幼少期の頃の殻に閉じこもったまま、被害者ぶる時雨氏には全く魅力を感じませんでした。

お菊さんが「時雨様は可哀想な方なんだ。あの方を救ってくれ」と泣き崩れたときには、ちょっと寒気を覚えました。

どう考えても、可哀想なのは時雨様じゃなくて殺された遊女でしょうよ……

遊女の管理担当である遣手が言うべき台詞とは思えないです。

凜さんが時雨氏を好きになるのも意味不明でした。好きになる要素ないですよね？

時雨氏が左目を失った件で負い目があることが凜さんを縛っているようですけど、うずくまっている凜さんに時雨父がキセルで殴りかかろうとしているところにかばいに入ったために負った怪我なんですよね？

わざと当てようとしない限り、あるいはわざと当たりに行かない限り、失明するほどの怪我を負うとは思えないんですが？

凜さんに負い目を持たせ、自分に縛り付けるために、時雨氏が自らわざと左目を捨てたようにしか思えませんでした。

まあ、意味不明ではありますが、恋愛ごとは人知外という意味で、凜さんが時雨氏を好きになったこと自体は良しとします。

で、好きになったらなったで、時雨氏を立ち直らせようとするフリぐらいはしてくれませんか。

「妹分を盾に脅されているから」、「自分が時雨氏のおもちゃにされていれば、その間は他の遊女に被害が及ばないから」、などと言い訳して、何もしようとしない凜さんにはがっかりしました。

こういうときは聖女系カウンセラー主人公が望ましいですね。

バッドエンドで、時雨氏が凜さんに大金を残していたのが美談っぽく語られていましたが、それって見世の売り上げから出してるお金なんですよね？

それを凜さんだけに残すってさすがに酷すぎないですか？

徹頭徹尾、時雨氏は凜さんだけが大切で、他の遊女や従業員等は道具以下だったんだな。

伊勢屋惣一郎（ベストエンド）の感想で、「のっぴきならない事情があったことが明かされるんだろう」とか書きましたが、別にのっぴきならないことは何もなかった上、最悪さが極まっただけでしたね。

せめて真相エンドでぐらいは断罪されて欲しかったです。

心から胸クソ悪い真相ルートでした。

「吉原彼岸花久遠の契り」の感想でした。

うーん、やっぱりデフォルト名呼びはあった方がいいですね。テキストと音声に食い違いがあると、どうも気持ち悪いです。

もっと「千早花魁」呼びを活用してくださったら嬉しかったです。

それだと、デフォ名呼びなしにしたコンセプトが本末転倒になるんでしょうけど……

好きな攻略キャラの順は次の通りです。

神楽屋彰人＞辰吉＞伊勢屋惣一郎＞大月忍＞朔夜＞桜花屋時雨

……正直、時雨氏はランク外にしたい気持ちです……

そういえば、凜さんは仕事中以外は廓詞を使っていない設定ですけども、ということはつまり、普段は駿河弁丸出しで喋ってるんでしょうね……

廓詞って、方言隠しのためのものですからね。