kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

オランピアソワレ 感想1(璃空)

はじめに

 

ニル・アドミラリの天秤」のスタッフさん達による作品ということでプレイしました。

あと、松岡禎丞さんがメインヒーローを演じて下さっているのもプレイ動機の大部分を占めております。

 

プレイ順は、
璃空→天草四郎時貞→縁→玄葉→ヒムカ→朱砂
です。

 

そんな感じで感想です。
声優さんの氏名は敬称略です。

 

www.otomate.jp

ストーリー概要

色層により支配される世界で、「白」のただ一人の生き残りである主人公は、「白」を存続させるための婿捜しに挑むことに。

婿捜しを通して、主人公は色層という社会制度の生み出す歪みや、世界そのものの危機に直面していくことになる。

みたいな話。

 

個別キャラ感想

璃空(cv.島﨑信長)

オランピアソワレ(璃空)

次期「青」の長として、高いプライドを持っている軍人さん。融通はあまり利かない。

 

ルートをクリアしての第一印象は、天供島における価値観がよく分かんないな……という感じでした。

色層の維持が何より大切で、色層のランクが大きく違う者同士の恋愛=ハズシは絶対悪で云々というのは説明されてはおりましたが、「なぜそういう価値観なのか」がちょっと弱い気がしました。

 

そういう世界観的なあれこれではなくキャラ的な感想でいうと、璃空の前髪をどうにかしてくれ と、珠藍大姉の中の方の演技が好きすぎる の2点です。

 

ストーリー的には、天供島の価値観の説明のような側面が大きかった感じでしょうか。

内容としては、璃空が主人公・白夜を好きになり、「青」の長になるという敷かれたレールから自らの意志で逸れることを決心するまで+法に定められた範囲を超えてのハズシ処刑事案+オランピア襲撃事件を追え ですね。

 

その過程で、璃空の出生の秘密が明らかになるわけですが、少々唐突感がありました。

出生がああいうことだったからこそ、完璧な「青」で在りたかったし、そのように振る舞い続けていた、それが璃空という人間だったのでしょうし、白夜のことを好きになり、その視点で己と世界を見直したところ、「青の価値観」という鎧に綻びが生まれたということなのでしょう。

それは一応理解は出来る。のですが、「お話」としては、もう少し伏線を張るべきだったのではないですかねえ?

海浬に対する当たりの柔らかさが、一応伏線だったと思うべきなのでしょうか?

 

恋愛面での大きな障害である「次期「青」の長である璃空は、「青」の子をもうけるのが至上命題」というやつですが、だったらなぜ「30歳までは身を清く保ち、しかる後に妻をめとらなければならない」などという条件が併用されているのかがよく分かりませんでした。

後者は「青」のしきたりだということですが、珠藍大姉が白夜に向かって言った「10年待っている間にあなたが剥の病を発症したら、貴重な「白」が失われてしまう」という台詞、そっくりそのまま璃空にも当てはまると思うんですけども。

 

正直、白夜も璃空も、なぜ相手のことが好きになったのかはよく分からなかったのですが、上記のような(ちょっと無理矢理気味の)二重の縛りをかけることによって、障害のある恋ほど燃え上がるという例の状態に持っていったのかなとか思ってしまいました。

 

ハズシが極刑となるほどの重罪である理由は、このルートで語られる限りでは、「美しい「色」を守らなくてはならない」と「遺体を安全に処理することが出来る「拔」の力を持つ「青」が生まれなくなっては困るでしょ」の2点でした。

前者は、「色」の美しさとその重要性がいまいちよく伝わっていないため、そこまで説得力があるように聞こえませんでした。

白夜がハズシの違法性に対して異議を唱えるときに「色層を守ることの重要性は分かるけど…」とか言うたびに「私は分からん」と、つい思ってしまっていました。白夜は何かというと天女島出身なのを盾にして、天供島の常識や価値観に異議を唱えますけど、そこは理解するんだな。

まあ色層云々については、強引に解釈すると、無邪気に人種差別してる感じなのかなあ……と思って切り抜けました。

しかし後者は、「青」より強い拔の力を持つというキャラを出しちゃってるので、更に説得力がなかったです。

 

その割に、ハッピーエンドで璃空が出した答えが、「「青」の死産率の高さを解決するため、血が遠い人と結婚しても良いと思う」(さすがにそれだけではありませんが、主な回答内容がこれ)であり、そんな言い訳が通るんならハズシで処刑される人いないでしょ……と思っていたら、珠藍大姉もあっさりその言い分を受け入れてしまってたのが、何とも……今までの反対は何だったんだよ……

 

あと、もう1つの障害であった「白」の女は「白」しか生めないの件は、あれ本当なのだろうか。

このルートでの黒幕ポジションで、「青」に思い入れのある叉梗医師しか言っていないんですよね。

それが事実なら、白夜に交配のことを説明してくれたときに玄葉が教えてくれそうなものですけど。

璃空も白夜に対して、「自分の子が色層から外れた色を持って生まれてきて、地上世界に住むことを許されず、黄泉に落とされても平気なのか」みたいなことを言っていましたし。「白」が「白」しか生めないなら、どう頑張っても黄泉落ち無理ですが。

 

このルートに関しては、設定やキャラクターの反応の違和感が気になりすぎて、ストーリーに入り込めませんでした。

もっと世界観の全景がはっきりしてくれば、設定厨的にはおいしい設定だと思われるので、今後のルートに期待したいです。

 

白夜は、何かというと「私は天女島の出身だから……」みたいなことを言って自分の価値観や知識不足の理由としていますが、天女島にいたのは5歳までであって、その倍以上である13年もの月日を天供島で暮らしているわけですから、天女島出身は言い訳にもならないよな、と思いました。

特に共通ルートで、聴診器の存在を知らなかったことを玄葉に軽くいじられて切れ散らかしてたのは理不尽極まりなかった。

「天女島出身だから知らなかった」んではなく、単なる勉強不足か知識の偏りでしょう……

 

「軍人の言うことなんてきれいさっぱり忘れたらいいよ!」みたいな台詞が出て来て、非常に「ニルアド」臭を感じました……

ライターさんの書き癖的な言い回しなんですかね。

 

 


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