DAIROKU:AYAKASHIMORI 感想3(悪虂王)
個別キャラ感想
悪虂王(cv.鈴木達央)
元マカツヒ地区の統で、現在は統補佐。鬼。
顔は恐い(らしい)が、穏やかで礼儀正しく、やんちゃな子供の集まりみたいな鬼達の中にあって非常に常識人。猫好き。
「御統」もそうでしたが、スタッフさん方の中に「白鳥異伝」「薄紅天女」がお好きな方がいらっしゃるんでしょうか……たまに不意打ち食らって心の奥えぐり込まれる……
ストーリーとしては、悪虂王にかけられた不当な嫌疑を晴らすぞ! という感じです。
なんか比良ルートと似ていますが、悪意の(あまり)ない言動をおおごとにされた比良と違って、こっちはそもそも本当に何もやっていないので、特殊庁という組織のずさんさが気になる内容と化してしまっている……
しのちゃんと交流した結果、悪虂王が現世へのトラウマ克服チャレンジをしようと一念発起。そのことによって、悪虂王が無実の嫌疑をかけられていくことになるわけですが、その状況を作るために玻閏氏があほの子にされているのがちょっと……
仮にも統、仮にも第六天魔王なのになあ。
まあ、しのちゃんとの交流によりやる気を出す悪虂王→現世でおふざけをする玻閏とそれを止められなかった他の一行→悪虂王が罪を着せられるきっかけに、という展開は流れがあって良かったと思います。
それにしても、これまでの3ルートで、悪役が全員特殊庁関係者なのですが……(白月ルートの四方田妖守はだまされていたので同情の余地ありですが)
特殊庁の組織の質が心配になるレベルです。
特に比良ルートと悪虂王ルートは、悪役があまりにも浅はかすぎて、主人公サイドを引き立てようという思惑があってのキャラ付けなのだとしたら、逆に失敗していると思います……
浅はかな悪役の浅はかな嫌がらせに対して、主人公サイドはあきれるか苛つくかの反応しか出来ず、常磐室長の逆転の一手待ちみたいになってしまっているので。
設定に余裕を持たせるためか、敵も味方も役職をはっきり言わず、上層部上層部言っていたのに失笑してしまいました。
一体特殊庁の指揮命令系統はどうなっているんでしょうか。
恋愛面では、悪虂王が面倒くさくない性格だったおかげか、これまでで一番お互いに惹かれ合うのが分かりやすかったです。
悪虂王のトラウマの件も、ストーリー上の事件解決と恋愛にうまく絡めて解決しており、とても良かったと思います。
悲恋エンドのラストの、テキストなしで効果音だけで未来を示唆するのも良かったです。これも比良ルートとかぶりますが……
しのちゃんの封印術を初めて見ましたが、封印ってあんななんですか……?
なんかもうちょっとコンパクトな感じになって、封印期間も術者の任意で設定できたりするんじゃないんですか……?
名前が悪虂王(悪路王)で、元はまつろわぬ民の長ということなので、有名どころで阿弖流為がモデルなのかなーと思ったのですが、年齢的に違うかな。
中の方の演技をきちんと聞いたのはこれが初めてだと思うんですが、なんか喋り方のリズムが合わないなーと思いました。
テキストを見て、ここで間を取るだろう、ここは間を取らず続けて読むだろう、みたいな自分の中での予測を結構な頻度で外してくるというか。
何にでも合う合わないというのはあるものですね……