スチームプリズン -七つの美徳- 感想6(フィン・ユークレース)
個別キャラ感想
フィン・ユークレース(cv.新垣樽助)
キルスの下級警察官としてのパートナー。
長身だが気弱な性格。
これまでのルートにおいて、要所で闇/病み落ちっぷりを見せ付けてくれたフィンでありますが、あのザクセンによる殺人未遂に近い虐待のせいで、精神のバランスを崩してしまったんだな、ヤンデレ自体はうざいけども本人はお気の毒に……と思っておりました。
が、どうやら元々そっちの気があったようですね。
と、キルスの両親の遺体を見て「隠しましょう」と無邪気に(?)死体遺棄を提案してくるフィンを見て思いました。
それにしても、上界の面積とか地形とかってどうなってるんですかね。大の大人2名分の遺体を隠せそうなところってあるんでしょうか。
それとも、「私の男」(桜庭一樹)的にアレをアレせよというんでしょうか。
それはそれで果てしなく狂っておる……
ストーリーとしては、キルスの両親殺害(と法定外恋愛)の罪を負って下界に落とされたフィンと、パートナー失職によりHOUNDS転属となったキルスの新たな関係性構築 という感じ。
フィンとキルスの立場が、これまでと逆になっているのが面白かったです。
ザクセンによる新人・キルスへのしごき(というかいじめ)が、フィンの時よりもはるかに優しいような? ザクセンはフィンよりもキルスの方を嫌っていると思うので、最低でもフィンと同じ目に遭わせるのかと思ったのですが。
ザクセンにとってフィンへの感情は同族嫌悪なんでしょうかね。だからこそ、誰に対するよりも過剰な暴力でメンタルを壊し、自分の思うように再構築したんでしょうか。
キルスがHOUNDS配属から3週間でザクセンの扱いをマスターしていたのに大変驚愕いたしました。
キルスは不器用で融通が利かないと言われていますけど、順応力というか対応力が物凄く高いですよね。このルートに限らずですけど。
もちろんメンタル強度もSSS。
そして何やかんやでフィンとキルスはエルトさんの下に身を寄せることになるわけですが、愛の使者なエルトさんの手配が的中していて笑いました。全方位に向かって、さすがエルトさんである。
恋愛面では、下界で再会したフィンに向かってキルスが「上界では法定外恋愛が禁止だったから考えたことがなかったが、これからはそうではないので、君との関係を考える」みたいなことを言い放ったのが非常に意外でした。
だってこれまでは、下界(保護地区も)には恋愛禁止法がないことを人から教えられて、「ええ!? そうなのか!?」みたいな反応だったのに、このルートのキルスはその事実に自力でたどり着いたというのか……
キルス→フィンへの恋愛感情は、これまでのパートナーとしての積み重ねと、下界に来てから知ったフィンの新たな一面の合わせ技的な感じなのでしょうかね。
ハッピーエンドで、フィンに「抱きたい」と言われたキルスが「君に一任する」と返したのが大変面白かったです。
フィンはエルトさんに満腔の感謝を捧げるように。