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主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

死神と少女 感想3(桐島七葵)

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個別ルート感想

桐島七葵(cv.千葉進歩

死神と少女(桐島七葵)

主人公の1学年上の先輩で、剣道部主将。真面目で堅物だが心優しい料理男子。

面倒見が良い上に、人には見えないものを見る目を持っている。

 

章のメインストーリーが、桐島先輩の他者には見えない友人・千代さんの正体についてであるので、恋愛のあれこれや桐島先輩との絡みは、日生ルートに比べると控えめでありました。

が、日生ルートとは比べようもなくちゃんと恋愛していましたし、びっくりするほど健全ですし、桐島先輩はもちろん、紗夜ちゃんにも好感が持てました。

 

主人公を含めてちょっとどうかしているキャラクターが多い中、桐島先輩は非常に真っ当なキャラでありました。

小さい頃から見えないものを見、話すことが出来る力の持ち主だったので、彼もいわゆる普通からは外れているわけですが、だからこそ、常識をわきまえ、かつ自らの目も否定せず受け入れるという強さが育まれたのかなと思います。

 

そんな桐島先輩が見鬼の目を失い、それに伴って幼い頃からの友人である千代さんの姿も見えなくなってしまう……というのがこの章のメインストーリーです。

共通ルート5章では、紗夜ちゃんが千代さんを見る目を失っておりましたので、なんとなく嫌な予感はしていたのですが、やっぱりか……!

紗夜ちゃんが千代さんを見る目を失うよりも、桐島先輩がそうなる方が格段に悲しすぎる展開でした。

普段は地に足の付いた桐島先輩が静かに混乱を見せるところとか、だというのに翌日には既に状況を飲み込み、受け入れているところが余計に切ないと思います。

 

記憶喪失の幽霊かと思われていた千代さんの正体は、どうやら桜に焦がれたコスモス(の化身?)ということらしいのですが、厳密に言うと、あの町のあの丘に生えているコスモス(の化身)なんでしょうかね。

物語パートであまりにも「桜が見たい」を連呼するので、つい「世の中には二季咲きの桜というものがあってな」と思ってしまった。

仮にコスモス種全ての化身なのであれば、どこかで二季咲きの桜とかち合っていてもいいような気がするので、やはり千代さんは限定的な存在なのだろうな、と思います。

 

恋愛面では、紗夜ちゃんが桐島先輩の言動に一喜一憂する様が非常に良かったです。

紗夜ちゃんが桐島先輩に恋するにいたる決定的な桐島先輩の言動があったわけではなく、少しずつ惹かれていっている様が大変良かったと思います。

そして桐島先輩が、ハンカチのお礼に紗夜ちゃんにブレスレットを差し上げるエピソードも、何気ない話ではありますが、後に明かされる真相と相まっていい意味で意外性があり、印象深い。

桐島先輩がそっち方面の嘘を言うとは思わんかったよ……

「七葵君も大人になったんだね」という千代さんの言葉に感慨深さを感じました。

 

そしてそれ以上に驚愕させられたのがハッピーエンドです。

結……婚……だと……?

しかもお子さんが2人いるだと……!?

その上、家族でコスモスの丘にピクニックに来ちゃうだと……??

いや、桐島先輩らしいエンドだと思いますし、(多分千代さんも含めて)幸せそうなので、素直に良かったなーとは思うんですけれども。

 

日生ルートをプレイして、「これってこういう(※)ゲームなんだな」と認識していたので、あまりの明度の高さ・真っ当さに戸惑ったというか。

※病み/闇系の上、恋愛は爽やかさ皆無でキモチワルイ

 

やはり真っ当さというのは最終的には強いんだなと思いました。

 

千代エンドは、……こっちでも見えなくなるのは桐島先輩なのか……

共通ルート5章の紗夜ちゃんもですけど、見えなくなる理由・きっかけというのは何なのでしょう。

特に紗夜ちゃんは、一度見えなくなってから、再度見えるようになってますし。

桐島先輩の方は、千代さんの方で見られたくないと思っているから見えなくなったのかな、とちょっと思いましたけど、千代さん以外のその手のものも見えなくなっているようなので違いますね。

子供でいられる限界を過ぎてしまったということかな……紗夜ちゃんの方はよく分かりませんが。

 

千代エンドのラストは、あれ何なんでしょう。

胡蝶の夢的な? 私がコスモスだったのか、コスモスが私だったのかみたいな?

でも、そうだとすると、ハッピーエンドで子供達があった千代さんは何なのかという話ですし……

 

 

 


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