幻想マネージュ 感想3(クリエ)
個別キャラ感想
クリエ(cv.下野紘)
レーヴ移動遊園地のパフォーマー(大道芸とか)。純度100%の思春期少年。そして純度120%のシスコン。
はっきり確認したわけではありませんが、ヒューゴルートもセルジュルートも、好感度50%あたりがAmour EndとRêve Endの分岐点だったと思います。
なので、クリエルートもそんなもんだろうと思っていたら、Amour Endに要する好感度が非常に高くてびっくりしました。
選択肢いくつか間違ったけど、セルジュルートAmour Endのときより好感度高いしいけるだろーと油断していたら、Rêve End直行で愕然とした。
これ、攻略対象によってAmour Endに要する好感度違うんでしょうか?
クリエルートAmour Endは、1人の人間の死すべき運命を、魔法の力なしでねじ曲げるために必要な対価(好感度)ということだろうか……
ヒューゴルートも人間1人の死の運命を退けていますけど、あれは魔法で処理していますし、代償としてエマちゃんが魔力を使い果たして魔女じゃなくなっていますし、セルジュルートは、Amour EndとRêve Endの違いは、義手強化魔法が成功するか不発に終わるかだけでしたからねえ。
ストーリーとしては、クリエが妹離れ(っていうか)をして自分の夢に向かって歩み出す みたいな感じ。
基本的に主人公もプレイヤーも、仲良し兄弟が仲良くしたりほんの少しすれ違ったりするのを微笑ましく眺めている感じでありました。クリエとエマちゃんの仲の進展についても、クララとの関係性の中で深まっていくような形でしたし。
それにしてもクリエの中の方は、このぐらいの年齢演じるの、素晴らしく他の追随を許さないですよね……
先輩風について、クララが「びゅうびゅう吹かせてたわよ!」と言ったのが、初めて見た表現で、大変面白いと思いました。確かに先輩「風」だけども……
で、うすら暗さゼロで進行する中、クリエがとある伯爵様に「うち運営する病院の専属パフォーマーにならないか」みたいな勧誘を受けるわけです。
ここまでのシナリオがあまりにも明るかったので、こりゃ絶対悪徳貴族(または偽伯爵)で、クリエが好条件で夢が叶う! と飛びついたが最後、エマちゃんやレーヴを巻き込んで酷い目に遭うに違いない、と確信しておりました。
が、クリエは(それまでの選択肢に関係なく)あっさり断るし、その後何も言及されませんでしたので、あの伯爵様は本当に真面目で患者の精神ケアと労働者福祉の精神にあふれた素晴らしい伯爵様だったのですね……
あまりに都合がよすぎる条件=罠の図式が頭に染みついているので、逆にその発想はなかった。
Amour Endでは、クララが重症の病身から命を取り留め、元気になるわけです。
それが単にクララの気合いや奇跡的なあれこれのお陰というわけではなく、レーヴ移動遊園地に囚われていた時間の間に画期的な治療法が開発されたから、という何となく地に足の付いた理由であったのが良かったです。
Rêve Endでは、クララの死によってクリエが精神的に半死状態になってしまうわけです。
クララはクリエにとって、双子という肉体の半身であるだけではなく、精神的にも半身であって、エマちゃんの力ではそれをこちらがわに引き戻しきれなかった。クリエにとっての天秤は、ずっとクララに傾いたままだったのだなと思いました。
だからこそAmour Endに要する好感度が高いのでしょうけれども。
つまりこのルートはクララとクリエの話。
恋愛面では、エマちゃんが昔のラノベとかギャルゲ主人公のごとき難聴系鈍感と化していて笑いました。
あと、After Storyで、君らエマの実家というか、アルノーの実家で事に及ぶつもりなの……!?
アルノーが本気で可哀想すぎるので、さすがに自重しろと思いました。