幻想マネージュ 感想5(リヨン)
個別キャラ感想
リヨン(cv.鈴木裕斗)
レーヴ移動遊園地でパフォーマンスをしたり客の誘導をしたりしているロップイヤーウサギ(着ぐるみ)。夜になると人間の姿に戻る。レーヴ移動遊園地に来る以前の記憶がない。
某「ティアブレ」の某クレイドル然り、某「閃の軌跡4」の某セリーヌ然り、人外が人化すると凄く残念な気持ちになるのはなぜなのでしょうか……
まあ、恋愛に発展させる都合上やむを得ないというのは分かっておりますが。
ストーリーとしては、リヨンの記憶を取り戻そう+実は既に亡くなっていたリヨンの魂を現世に縛り付けているレーヴの解放に苦悩するエマちゃん という感じです。
前半は穏やかすぎるほど穏やかに、リヨンとエマちゃんが一緒に絵本を見たり描いたり星を見上げたりキャッキャウフフで大変微笑ましかったです。(当たり障りのない感想)
……正直これ15歳男子の言動か……? とちょっと思いましたけども、享年12歳に引っ張られて、年齢より幼いということなんでしょうかね?
記憶を一部思い出したリヨンが、母親に手紙を出したことにより、リヨンは既に亡くなっていることが発覚するわけでありますが、個人的にはこの辺の流れがリヨンルートで一番面白かったなーと思います。
考えつく落としどころはいくつかありますけど、どうやってハッピーエンドに持って行くのか楽しみでした。
で、その後はほぼ延々と苦悩するエマちゃん(まあそれだけというわけではありませんが)を見せられまして、ちょっと辛かったです。これまでの強メンタルエマちゃんいずこ。
今までは解放したら確実に死ぬというキャラはいませんでしたので、仕方のないことではあるのですけども。
知らなかっただけで、これまでも毎回リヨンは亡くなっていた(というか既に死者なので)訳ですし、セルジュルート以外のセルジュさんもおよそ3~4時間あるいは6時間後には亡くなっていたはずなのですけどね。
そんな中で、達観したようなことを言い始めるリヨンはなかなか輝いていたと思います。
そんなこんなで結局エマちゃんは禁術である死者蘇生に手を出すわけですが、ここは非常に納得がいきませんでした。
「これまでほとんど魔法を使ったことがない未熟な魔女」(ヒューゴ談)が、信憑性不明な禁術に手を出し、Amour Endでは成功させてしまう。しかも本来は術者の記憶が代償になるべきところ、なぜかリヨンのレーヴ在籍期間中の記憶だけを消費してエマちゃんは全くのノーリスクだったって、さすがにご都合が過ぎるのではないでしょうか。
しかもAfter Storyを見る限り、単なる死者蘇生ではなく、過去に遡っての時空改変ですよね? 改変の影響範囲がどこまでなのかは分かりませんが、少なくともリヨン母を元とする関係者の記憶の改ざんも行われているみたいですし。
それの代償がリヨンの記憶だけ(しかも改変された時空における記憶はあるので、蘇生後のリヨン主観では記憶の欠損なし)って、ちょっと、ノーリスクにもほどがあると思います。
せめて、エマちゃんとリヨン双方の記憶が欠けるぐらいはして欲しかったなあ。それでかろうじてアリのレベルじゃないかなあ。
リヨンは以外といいキャラしてましたし、着ぐるみとか、既に亡くなっているとか、面白要素はあったのですけども、ラストの釈然としなさのために、個人的には残念な印象になってしまいました。
……各ルートを辿れば辿るほどアルノーが不憫でならない……本人ルートでは、どうかいい感じのところに落ち着いて欲しいです。