Paradigm Paradox 感想5(日向)
個別キャラ感想
日向(cv.ランズベリー・アーサー)
元研究者だが、同僚に裏切られ、害獣に襲われて害獣になりかけているところを伊吹と雪波に助けられた。全ての人間を憎んでいる24歳。
さて、ここから悪サイド。
共通ルートではずっと雪波を追いかけていたのに、悪共通ルートの最後の選択肢で日向に行き当たったらそのまま日向ルートに入っておりました。
共通ルートの選択肢の意味は……? 正義共通ルートと悪共通ルートへの振り分けでしかないんですか?
ストーリーとしては、人間だった頃に同僚の研究者に裏切られたために人間を襲うようになった日向の、彼本人ですら気付いていない本心を引きだそう みたいな感じ。
まず、悪ルートに入るとリーゼが助かる(少なくとも日向ルートでは)ことに驚きました。まあ、名あり立ち絵ありの主人公の親友ポジションのキャラですからねー、冒頭使い捨てのままってこともないということですかね。
また、正義ルートだとリーゼは必ず死ぬので、家族のいないユウキさんのリーゼへの思い入れの強さとか、リーゼの命を救うために害獣側への寝返りを決行するという説得力になっていたと思います。
それにユウキさんの家族は既にいないことも、「自分が裏切ったら残された家族はどうなるのか」みたいなことを悩まなくて済むので、説得力の補強になっているのかなと思いました。
後見人のヤシマおじさんは、コロニーθには住んでいないようですしね。
日向は、強い言葉を発したり態度を取ったりする割に、いざユウキさんが実際に怪我をしたりすると、普通にうろたえたりしており、ツンデレなのか情緒不安定なのかという感じでした。まあ、見ている限りだと後者かな……
この人、そこそこいい年の割に自暴自棄のなり方が幼いですよね。
また、伊吹と雪波みたいに研究者=悪者(伊吹達の主観として)だけに接して育ってきたのならともかく、日向は成人してしばらくぐらいまでの間、人間として生きてきたわけです。
なのに、同僚の裏切り程度で人類全員敵と思い定めてしまうのは不自然に感じました。その年齢まで普通に生きてくれば、世の中いい人だけじゃないけど悪い人だけでもないし、いいだけの人もいなければ悪いだけの人もいないということぐらい分かっているはずだと思うんですけどねえ。
あと、上層部wや研究者wによる害獣の扱いに憤慨している割に、害獣を引き連れてコロニーθ襲撃に行くことの矛盾が……害獣を死なせに行っているのと同義じゃないですか。
それにしても本当にコロニーθ上層部の害獣の扱いが謎です。
わざわざ生かしたままコロニーτに隔離する意味が分からん。θとτの距離は結構離れているようですし、そこまで害獣を連れていくだけでも結構な労力でしょ。
害獣は死んだら肉体が消滅するらしいので(これも謎といえば謎)、不要なら単純に殺して処分すればいいし、コロニーτでの害獣の様子を何らかの手段で観察しているんだとしたら、REPORTのエピソードで、冨司さんと伊吹達が資料をやりとりするのに、わざわざスタンドアロンのタブレットを使って足が付くのを警戒しているのが道化すぎますね。
コロニーθが最新鋭の設備を有しているにもかかわらず、結構簡単に害獣の侵入を許してしまっている件について、「どんなに設備が良くても、使う人間がだめだと生かすことが出来ない」という結論に持って行ったのに心底びっくりしました……いやそこは「誘い込まれている」という結論に持って行って欲しかったんですが……
今のところ、不自然な点(Bloomsの人格とか服装とか、害獣って何なのかとか)には意外にまあまあ突っ込みが入ったりもしているので、上層部wの思惑の件についても、この先ちゃんとした理由が用意されているんだと思いたいです。
恋愛面は、Bloomsメンバーと違って、超能力が消えるのなんのという悶着がないのが良かったです。(ハードルだだ下がり)
日向は女子高生相手にチョロすぎでは……?
ユウキさんは、最後まで恋愛の自覚がなかったのがなかなか面白かったです。
伊吹とモラヴィアが同一人物であるということをユウキさんに対して隠しているのはなぜなのでしょうか?
超能力を使う時の変化が、日向・雪波のような鬼人化みたいな感じではなく、Bloomsと同じ女性化なのがばれるとまずいんですかね?
でも、伊吹=モラヴィア本人は別に気にしてなさそうなんだよな。
普段何も考えていなさそうな雪波が、この件に関してのみ一生懸命誤魔化そうとするのが、面白いと同時に深刻さを感じさせました。どんだけばれたらまずいというのか……