《皇帝》の再評価(「黎の軌跡2」第2部 クリア)
今となっては《皇帝》って《庭園》の中ではまともな方だったんだな。
何せ、他の3人の管理者があれとあれとあれでしたからねえ。
前作で出て来た、《皇帝》が人形遣いにかけた言葉から察するに、他の3人の扱いに手を焼いてたんじゃあるまいか、《皇帝》。
そんな感じで第2部をクリアしたわけですが、まだ舞台周りの雑草を刈っているような感じですね。
特にside Aは、スポットスポットの事件は片付けつつも、核心部にはほぼ触れていない感じですし。
side Bも、土台が見えてきたようでいて、まだしっくりこないところがあるような。
第2部もside Aを先に選択しました。
ヴァンがメッセルダムでの事件の後片付けをカトル君達に任せて、ラングポートに直行するというのが結構新鮮で良かったです。
いちいちイーディスに戻って、何かと出張の理由付けをするのも、どうしてもルーチン感が出てしまいますし。まあ、前作でヴァンがスイーツに釣られるのを見るのも楽しかったですけども。
行き先ごとに一緒に行動する仲間が変わるのも、「空FC」とか「創」のロイドルート、リィンルートみたいな感じで楽しかったです。
さて、ラングポートでは、アルマータと内通していたことにより取り潰された黒月の長老家・ライ家の残党が暴れているとのことで、情勢が不安定化している模様。
そんな中、ヴァン達はアルマータの遺産を探しつつ4spgの取り組んでいくわけですが。
前作でも訪れたラングポートですけど、新しい区画にいけるようになったのが楽しかったです。
この木造家屋の感じと自転車が止まっているところなんかが、生活感があって凄く好きです。
同じ区画にある金魚屋さんもいいですね。「金魚はフナを観賞用に品種改良して……」という話が出ておりましたが、最近フナ釣れないよね……昔はリベールブナとかアルモリカブナとかアノールブナとかよく釣れたのにな。現時点までの魚種の感じですと、今作でもフナ系つれなそうですし。
そんな感じで、4spgとストーリーを進めたわけですが、前作第2章で気になっていた、あるのに使われない港湾区の掲示板と、黒龍城砦の謎の分岐、今回も使われませんでしたよね?
特に黒龍城砦の方は建物内に入りもしませんでしたし。
あれは一体何だったのか?
4spgといえば、春節を祝う「龍車」が盗まれた件。
金地に赤い龍の紋ってド派手すぎて痛車のバリエーションかと思った……。でも、皆腹蔵なく誉めている感じでしたので、あれは本当に格好いい車ということなのでしょうね。
そして盗まれた龍車を追って行き着いた黒龍城砦で、当の龍車の目の前で犯人とドンパチを始める裏解決屋ご一行……
龍車に流れ弾(流れクラフトとか流れアーツとか)が当たってお釈迦になったりしないか、人ごとながら心配してしまいました。
で、犯人のディバンシー3兄弟をどこに引き渡すか、という選択肢が発生。ギルド、警察、マルドゥック社の3択でしたが、警察はあっさり脱獄されているので論外として、ギルドとマルドゥック社のどちらにしようかなーとちょっと悩みました。
結局、マギサ婆さんをマルドゥック社に引き渡したんだから、同じく3兄弟もマルドゥック社にするのが公平というものかな(←?)と思って、そのようにいたしました。
ところで、前作の第3章でディバンシー3兄弟のサブクエストやらないと、彼ら殺されて水路に浮かぶんじゃありませんでしたっけ?
そこは、「黎1」のどんなセーブデータ引き継いだとしても、「黎2」としては3人とも逮捕した時空からスタートということなんでしょうかね。
そんな感じで4spgで違和感を積み重ねつつ、ライ家の残党の拠点である海蝕洞に乗り込むわけですが、乱入してきたシズナ姫と、なぜか裏解決屋ご一行に同行していたカシム主任の戦闘がド派手で良かったです。
双方とも「最強()」の面目躍如という感じ。カシム主任に吹っ飛ばされたシズナ姫が岩壁にたたきつけられ、土煙立ち上る中から飛び出して向かってくるのが、「ドラゴンボール」っぽくて格好良かったです。
依存性のある薬物を混ぜた軽食を客に食わす屋台。ディバンシー3兄弟をたきつけてお膳立てした存在。ギエン老に毒を盛り、ファン大人に脱税の冤罪をかけた人物。シズナ姫を雇ってライ家残党に手を貸させた誰か。詐欺師を使ってアーロンの悪評を流させた者。
まあ、ツァオがルウ家に心から忠誠を誓っているとはさらさら思っていませんでしたし、機が巡りさえすればいつでもためらいなく裏切るだろうとは思っていましたが。
それにしてもやることのスケール感に大小の差が大きすぎじゃない……?
黒月を混乱させることで膿を出し切るためとはいえ、屋台と3兄弟とアーロンの件、しょぼすぎません?? 上から下まで全ての領域で混乱を引き起こすためには、しょぼい手も併せて打つ必要があったとかそいういうことなのかどうなのか。
ツァオの裏切りの目的については、意外に黒月に愛着持ってるんだな、コイツ、という意味で驚きでした。
ツァオとは「零の軌跡」からの付き合い(主人公の背後霊として)ですが、てっきり、ツァオにとっては黒月もルウ家と同様、都合の良い足場でしかないとばかり思っていたよ。
リー家って、元長老家なんでしたっけ? よく覚えていませんが、そんな話どこかであっただろうか……
アーロンは、ああいう風していて本当にとてもいい子ですよね。
ヴァンがアーロンの頭なでなでしようとして拒否られるシーンが、2回もあったのが面白かったです。
side Bは、アラミス高等学校に潜入したスウィン&ナーディアの、随所での場違いっぷりが、非常に可愛らしく、同時に痛ましかったです。
なお、昼休みと放課後に校内巡りをしよう、ということになった時に、某「閃」の奇数シリーズを思い出して、うっ、頭が……状態になりましたが(特に学藝祭準備中というのがトラウマを助長する……)、すーなーの可愛さで乗り切りました。
ほんと可愛いですよね。
スウィン&ナーディアがアラミス高等学校に潜入することになったきっかけは、「C」から届いた「アラミスに気を付けろ」的なメールでした。なお、スウィン曰く、昨年の革命記念祭前に届いた「C」からのメールは、《新生》の方の《C》からのものではないとのこと。
まあ、それは前作の時点から、多分別人だろうみたいなことが言われていたので、そうなんだろうなあという感じではありますが。
うーん、「未来を知っているような」という表現のされ方からすると、「C」=ディンゴ・ブラッド説も可能性薄なのかなあ。
4spgは、生徒会室前の目安箱に投函された依頼を片付けていくことになり、再びうっ、頭が……状態になりかけました。
なんか自分でも、なんでこんなに学校がトラウマになっているのかよく分からないんですが、「閃」無印の学校パートが苦痛で2周目出来なかったのが尾を引いてるんだろうなあ……「閃3」は学校パートの比重が減ったのと生徒数が減ったのとルーチンの回数が減ったのと主人公が学生じゃなくなったのと新7組の人数が少なくてキャラが好きだったのとかの相乗効果で、そこまで嫌な感じはしなかったんですけどね。
それはともかく、目安箱の依頼が、「軌跡」伝統の図書館延滞本の回収で、たいへん微笑ましい気分になりました。
そのクエストの中で、8年前の学藝祭の演劇の脚本を手がけたのがヴァンだということが判明。……いや本当、ヴァンさん何でも出来るよねえ……何でも出来なきゃ裏解決屋なんて務まらないんでしょうけども。それに、前作時点でも垣間見えたヴァンの独特の美意識がこの辺につながってるのかな。厄介な体質と厄介な過去持ちでなければ、ゴッチ監督に精神的後継者とまで言わしめてるわけですし、そっちの道に進んだかも知れないですよね、とちょっと思いました。
放課後はオーベル地区内を動けるようになりました。
オーベル地区にはエルザイム公国の大使館があるわけですが、その前で、ライアン君を発見。
これまでも名前は時たま出て来てましたけど、キャラとして登場したのはこれが初めてですよね? エリィの父君。
失礼ながらモブっぽい感じの見た目でしたけど、政治家としては有望そうですし、これからストーリーに絡んだりすることもあるのでしょうか。
トリオンモールでは、映画100Daysを見ました。カシウスパパを筆頭に、リベール王国の懐かしい面々(をモデルにしたキャラ)が活躍する感じで、大変良かったです。
……この百日戦役で、エステルは母親を失ってるんだよな……
と思って悲しくなった直後に、リベールのアンテナショップで「黎1」に引き続きレイ先輩に出会ってテンションが上がり、気分が乱高下してしまった。
また、仕事の合間に休憩しているエレインと出会えたのも嬉しかったです。
アルコール飲んでないのに酔っ払った感じになったエレインがヴァンに対する愚痴を言いつつ、アニエスに対して「あなたも手綱を締めた方がいいわよ」みたいなことを言ったのは……一瞬、ファルコムさんはエレインをどうしたいのか? と疑問に思ってしまった……「創まりの先へ」と「黎1」でエレインをああいう描き方した以上、エレインが恋愛ヒロインとして人気出るのは分かり切ってたことだと思うんですけど。
まあ、よく考えれば、フェードアウトさせるならわざわざそんなこと言わせず、物分かりの良い友人として存在させればいいことなので、まだ望みは絶たれていないのだ……と思いたい……
(でも某モテモテ主人公の悪夢はもう勘弁して欲しいので、どんな形であれ、最終的には決着つけてあげて欲しい という複雑なプレイヤー心。)
メインストーリーでは、side Aの方では何事もなかったのに、またside Bではデッドエンド2回という……
うーん、第1部では同一の障害を突破できずに2回デッドエンドという形だったこともあり、インパクトがありましたが、第2部での使われ方だと、乱発感が出てしまっているような……何か酷いことが起こっても、また巻き戻し発生かなー? という発想になってしまいます。
まあその点、すわ3回目かと思ったすーちゃん刺殺事件が未遂に終わったのは、良い意味で意外感があって良かったです。
また、「もう殺しはやらない」と決めているにもかかわらず、スウィンが殺されそうになったのを見たナーディアが「ころすころすころすころす」となってしまうところが、過去の傷と現在の幸福と、精神的に安定しているように見えても本当はそうではないのだということが切々と伝わってきました。
本当、《新生帝国解放戦線》の皆さんには幸せになってもらいたいんですよ。
反移民団体のスクールジャックにより多数の死者を出した事件から巻き戻りが発生し、スウィン&ナーディア+アニエスは事件阻止のためにアラミス高等学校で張り込みを行うわけですが、尾行が結構難しかったです。
そして、スクールジャック犯を物陰から(?)観察する3人の図が、なんか非常に面白かったです。
そして何やかんやで、アラミスでの事件の黒幕と学校地下の遺跡で対峙することになるわけですが。
前からちょっと思ってましたが、グレンデル・ゾルガって、結構顔が可愛いですよね。グレンデル/ヴァンの方は全然可愛くないのに。
それはさておき、緋のアルテラは、どうやら盗まれたラピスのAIを利用して造られた存在らしい、ということに。
ラピスの記憶を思い出しかけて混乱するアルテラの声? 発声の仕方? が、どんどんラピスに寄っていくのがはっきりと分かり、圧巻でした。プロスゲエ。
ボス戦は、初めて敵からSブレイクを食らいました……
スウィンとアニエスがひたすらバリア張りと回復を行い、ナーディアとレンがアーツやクラフトを地道に打ち込んでいくことで、なんとか戦闘不能を出さず勝利することが出来ました。
これ、バリアクラフト持ちの3名の重みが凄く増すシステムですね……
なお、現時点でのタクティカルボーナスで最高は、×3.6です。
あと、セブンラッシュかアラウンドキルでも入れられれば×4.0到達なんでしょうけど、なかなか難しいんですよね。
ミニゲームのセブンスハーツは……勝ち方が全く分からない……
出せる手札を出すしかないんだと思いますが、そこでの駆け引きが全く分からん。
とりあえず、上位3属性の特殊カードは強いなと思いました。
そんな感じで、第2部でした。
トロフィー的に、折り返しを過ぎたあたりなのかな?
ですが、記事冒頭での感想の通り、まだまだ下ごしらえ段階のような感じなんですよねえ。
某インタビューで、後半はChapterの選び方で展開が変わってくるみたいなことが言われていた気がしますが、これもまだだと思いますし。
……それとも、side Bを先に選んでいたら、side Bではなくてside Aの方でデッドエンド食らったのでしょうか……?(多分そんなことはないと思いますが)
それに、クォーツでいうと、店売りがまだ4属性の2までなので、前作だと第2章段階なんですよね……
何にせよ、ここからどう展開するのか、とても楽しみです。
なお、第2部終了時の L.G.Cアライメントは、LAW-4、GRAY-5、CHAOS-4です。
前作もそうでしたが、心のままに選ぶと、GRAYが上がりがちになるかなーと思います。