kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

剣が君 百夜綴り 感想メモ6(貸本屋、二輪草の書1)

感想メモ5からの続きです。

貸本屋

「ご褒美」のおまけ要素ですが、なんか凄く感想を申し上げたくなったので。
主に九十九丸についてですが。
 
本編の貸本は攻略対象同士の衣装取り替えっこでしたが、「百夜綴り」では妖怪コスプレですね。
 
左京さん:雪女
鈴懸:天狗
実彰さん:妖狐
螢さん:妖狼
縁さん:蛟
 
まあ、ここまでは普通に読んでおりました。
香夜ちゃんと香夜父が若干あほの子っぽかったですが、それはそれでオモロいんで良いです。
特に実彰さんと螢さんの貸本では、父娘そろってモフ専かと。
あと、縁さんの貸本は、辰影兄上の存在感凄かったです。
蛟って下級の龍なイメージだったんですが(某創竜伝の影響)、日本では水神様みたいですね。ロイヤル(?)なご兄弟らしいと言うか。
 
で、問題の九十九丸です。
 
九十九丸:常夜の神
 
いや、洒落にならん。
これはさすがに洒落にならんでしょう。
 
何で他の皆さんは特に関係ない(鈴懸以外)妖怪の当たり障りないコスプレなのに、九十九丸だけこんななんですか……!
 
内容は、こんな感じ。
香夜ちゃんが常夜に行くと、人懐っこい笑みを浮かべた男(っていうか九十九丸)が出て来て、マレビトだと名乗ります。マレビトは香夜ちゃんがまだ死んでいないことに気づき、常夜の門が開くのを待って現世に返してあげることに。
しばしの時がたち、常夜の門が開かれます。二人で過ごすうちに離れがたくなっていたマレビトと香夜ちゃんは、門を開いた鼓さんそっちのけで、二人で現世に行くことにするのでした。「俺より強い奴に会いに現世に行って、娘さんと一緒に暮らす!(意訳)」
 
内容がよりいっそう洒落にならん。
 
和魂? 和魂なの?
 
てかマレビトが現世に来るとえらいことになるでしょ鼓さんもそう言ってるでしょ!?
 
この貸本世界では鼓さんは数珠丸の主として、黄泉路の一つ・補陀落を守護しているようです。
あれ? 鼓さんが補陀落守護してるのって左京ルート幸魂時空では(「江戸菊の書」より)? というか、九十九丸ルート時空では、鼓さんもれなくお亡くなりになっていたような……?
 
まあ、それはともかくです。
鼓さんは常夜の門がガタガタで現世に瘴気が漏れ出ている問題を解決してほしいと、実に真面目な理由でマレビトを呼び出したわけです。
なのにこの仕打ち……鼓さんに初めて同情しました。
 
で、まあ本編の貸本と同様、他の皆さんの貸本も横並びで、結局夢オチです。
しかしです。九十九丸だけちょっと様子が違っておりまして。
 
幸九十九丸が目を覚ますと、どうやら香夜ちゃんも同じ夢を見た模様。九十九丸は呟きます。「本当にただの夢だったんだろうか……」
 
ブッ込んできますねえ~。
幸九十九丸から分離したマレビト(本体or九十九丸の中の残り香)の影響か、それともパラレルワールドな和魂時空からの干渉でしょうか。
 
いやー、でも、話もキャラも良かったです。
洒落にならん洒落にならんと言いましたが、洒落にならんの大好きですからー!
ボイス付きなら良かったのにな、と思うぐらい良かった。
 
何がいいって常夜で待機中に、香夜ちゃんとウフフアハハと薙刀の練習に励むマレビト様が。
 
和九十九丸がもっと九十九丸優勢になるとこんな感じになるんでしょうか。
三途の川のほとりで剣と薙刀のお稽古してキャッキャウフフの二人……シュールでほのぼのとしてとても良いですね。
多分ならないですけどね。
 

二輪草の書

攻略対象の皆さんをいろいろな二人組にしたエピソード集みたいな感じ。第十五編までありますが、ピックアップで。順番は九十九丸残しで、後はテキトーです。

第三編

左京さんと鈴懸。諸事情により灰になった天狗の隠れ蓑。その灰を諸事情により香夜ちゃんがかぶってしまい、姿が消えてしまいます。鈴懸と左京さんが透明人間化を解決すべく奔走する話。
 
天然天使鈴懸と詰めが甘い左京さんの組み合わせだとこうなるんかそうですか……という感じでした。
 
お二人(+透明人間香夜ちゃん)がいろいろ聞いたり考えたり試したりしている間、「イヤ、だから、お風呂入ればいいんじゃないの……?」と何度も画面に問いかけてしまいました。
 
二人ともあまりにもその解決法を気にかけないもんですから、もっと呪術的な要因で姿が消えているのが確定なのかと思いきや……オチが……
打ち水をうっかりひっかけられて、濡れたらその部分の透明化が解除されたよ! 「水で洗い流せば良かったんだね!(鈴懸)」
 
感想としては、打ち水用の水(多分冷たい)を躊躇なく香夜ちゃんの頭からかぶせる左京さんの容赦なさが素敵です。
 
そういえば最年少コンビの話だったんですね。ならしょうがない。多分しょうがない。
 

第六編

実彰さんと鈴懸。実彰さんがとうとう旅立つ話。……いや、メインは幸鈴懸の、奥さん(香夜ちゃん)へのプレゼント選びに実彰さんが付き合ってあげる話なんですが。
 
鈴懸ルート幸魂時空ですね。
 
「剣聖頑張れ、超頑張れ……!」という気持ちになりました。
天使鈴懸が色々プレゼントを考えるわけですが、お店のおじさんのおすすめ文句の意味が分からず、やむを得ず実彰さんが、女性に贈るプレゼントには、ものによって(えろすな方向の)意味があると教えてあげるという……しかし教えてあげても多分鈴懸は意味分かっていないという……さすがっす、鈴懸さん……
 
実彰さんの動揺っぷりが大変面白かったです。若干某赤ずきんっぽくなっておられた。
しかし、鈴懸は、本当に結婚してるんですよね? こんな既婚者おるかね? ちゃんと香夜ちゃんと夫婦としてやっていけてるの? 単なる同居人としてじゃなくて?
 
というか、実彰さんはちゃんと旅立つんですね。旅立つ旅立つ言ってた割に、どのルートでも江戸近辺の山に住んでるので、旅立つのやめたのかとちょっと思っておりました(失礼)
本人ルートでは結局行かなかった(と思われる)東北(蓮台野?)に向かうんでしょうかね。
 
実彰さん送別会での、
縁さん 「本当は引き留めるべきなんだろうが、見送ってやる」
実彰さん「縁殿、ありがとう」
のやりとりが良かったです。この二人の、気心知れているがゆえの緊張感が大好きです。
 
鈴懸ルート幸魂時空ということは、数珠丸は高尾山に預けられている状態ということですよね。
実質機能していない天下五剣が、少なくとも数珠丸、三日月宗近大典太、鬼丸国綱(主選んでいない設定が有効なら)の四振りですか……日の本の守りが心配になりますね……
 

第八編

螢さんと縁さん。次期将軍から岡っ引きにジョブチェンジした縁さんが、螢さんと一緒に長屋の厄介事解決のために奔走する話。
 
縁ルート和魂時空ですね。
 
こういう、侍だった人間の心が折れる系の話は、縁さんと重なって肺腑に悪いです……
色々なことを度外視すれば、縁さんが生き生きと江戸の町を走り回っていて良かったなあと思います。
これで、この時空じゃなくていいので、普通に次期将軍として生きていくエンドがあれば……! それなら、この時空も可能性の一つとして心穏やかに受け入れられるのに……!
この時空での上様のお体が心配です。
 
ストーリーとしては、とある長屋の住人が乱暴者で店賃も滞納しており、他の店子も大家さんも迷惑しているのを解決してくれ、と金四郎さんに命じられた螢さんと縁さん。二人は商売人を装って問題の人物の現状や生い立ちを探り出し、立ち直らせる、という感じ。
 
縁さんは本当に有能ですよね……前職(隠密)が前職ですからね……するっと懐に入って心開かせるのとか名人芸かと。スチルの胡散臭い笑顔ともみ手が大変良かったです。
それと、あっさり問題の人物の奥さんの実家とか探り当ててましたが、隠密スキルと人脈が冴え渡ってるなあ……
 
ところで、奉行所はどのあたりまで縁さんの素性を知ってるんでしょう? 金四郎さんは知らないようですけど、上層部も全く知らないってことはないですよね。
あー、でも、本編幸魂エンドの放し飼いっぷりを考えると、本当に全く知らない可能性もあるかも知れない……
 
螢さんは面倒見が良い上に、縁さんの良き理解者になっておられましたね。
「縁のやつもいろいろあったんだろ?」「あいつ(縁さん)がやる気になってるんだから心配するな。あいつがやるときはやる男だってオマエ(香夜ちゃん)が一番よく知ってるだろ?」とか、縁さんに対してもツンデレなのか、螢さん。でもこれは良いツンデレ
このキャラ達に限らず、カップルの片割れ(例えば彼女)と、もう片方(彼氏)の友人の会話がなぜか物凄く好きです。
 
本編の感想で、この作品における侍の定義って何なんだよと申し上げましたが、ここでなんだか補完っぽい話が。
縁さんがおっしゃるには、
「侍ってのは見た目で決まるもんじゃない。官位や家禄で決まるんでもない。そいつの中に揺るぎない信念、芯があるかどうかだ」
だそうで。
 
えっと……? いいこと言ってる風ですが、それでいいの? 信念があれば帯刀できるの? え? 本当に?
まあ、武家・武士というのは形式上の定義、侍というのは精神的な定義、と考えればいいのかな……帯刀できるかどうかのところは釈然としませんが……
 

第十二編

縁さんと左京さん。呉服屋で、縁さんと左京さんが張り合って香夜ちゃんに似合う着物を見立てる話。
 
何というか、ライターさんは縁さんを便利に使いすぎじゃないですかね。当初見立て対決に全く乗る気のなかった左京さんを、口先で挑発して、うまく乗せてしまう縁さん。なんかこういうの、(左京さんに限らず)別の話でも見たような気が……
あと左京さんチョロい。ここは青いと言うべきなのかもしれませんが。簡単に乗せられすぎだよ、よくそれで裏街道生き残ってきたよね??
 
左京さんは、本編共通ルートの時からずっといつでも変わらず縁さんを下に見ていますが、本来の立場からすると、一番敬わなければならない存在なんですよね。縁さんは次期将軍(候補)で、左京さんは旗本家の跡取りなわけですから。
左京さんがその事実を知ったときにどんな反応するか、すごく見てみたいです。
まあ、本編と「百夜綴り」(ここまでプレイした限り)の両方において、左京さんが事実を知るルートはどこにもないんですが。サッキョさんらしくてそれもまたよし。
 
奇信春様が道を踏み外さずに歩いて行けたら、左京さんが事実を知るときも来るのかなあ……