ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926- 感想1(-BURLONE-ギルバート・レッドフォード)
はじめに
銃弾と血飛沫が舞い、山のように死人が出ることでお馴染み(?)の乙女ゲー「ピオフィオーレの晩鐘」。大変面白くプレイしたので、もちろん続編も大喜びでプレイいたしました。
可愛くて可哀想なダンテにまた相見えられて嬉しい。
プレイ順は、
-BURLONE-のギルバート・レッドフォード→オルロック→ニコラ・フランチェスカ→楊→ダンテ・ファルツォーネ→-ALTERNATIVA-→-HENRI-のアンリ・ランベール
です。
ちなみに、前作のNintendo Switch移植版は未プレイですので、感想内で「前作」とか「無印」とか書いてある場合は、PS Vita版の「ピオフィオーレの晩鐘」のことです。
そんな感じで感想です。
声優さんの氏名は敬称略です。
ストーリー概要
1925年にブルローネで起こった事件を共に乗り越えたリリアーナとブルローネ・マフィア達だったが、翌年、彼らの前にまた手強い事件が立ちはだかる。 みたいな感じ。
-BURLONE-個別キャラ感想
ギルバート・レッドフォード(cv.森久保祥太郎)
ブルローネ・マフィアの一角ヴィスコンティ一家のボス。気さくで面倒見が良いところが、色んな意味でウリ。
生まれはアメリカ・シカゴで、幼い頃にイタリアに渡ってきた。
無印のギルバートルートは、Finalルートの見事なまでの踏み台となっていることの印象が強烈すぎて、正直本人ルートの印象が薄い(スマン、ギルバート)
が、ギルバートが偽金づくりの疑いをかけられて逮捕されたけど裁判で勝ったよ、という説明がさりげなく入っていたので、何となく思い出すことが出来ました。
そういえば、弁護がどうとか判事がどうとか証拠がどうとかいう話をしていたような覚え。
ストーリーとしては、ブルローネ・マフィアに対する市警の締め付けがきつくなるのと同時に、六凰会の幹部がブルローネを荒らし回り、ブルローネ・マフィア達は苦しい二面作戦を強いられることに、という感じ。
マフィア3組織の共闘時空なので、あまりギスギス殺伐していないのが良いなと思っていました。が、すぐにストラノやヴェレーノを中心に殺人が増えているとかいう話になったので、懐かしさを感じました。これぞ「ピオフィ」ですね。
市警の締め付けの件は国家を挙げてのマフィア潰しだし、六凰会の件は実際手を下している幹部・袁を直接叩いても根本的な解決にならないどころか、状況を悪化させる恐れがある、という四面楚歌感が息苦しくて良かったです。
それにしても、楊以上の怪物を飼ってるとか、六凰会スゲエですね。というか、楊もだけど、アレをどうやって(一応なりとも)組織の鎖につないでいるんだろうか。袁は序列第4位ということですが、まさか更なるバケモンがいるんでしょうか……
(多分袁を物理的に抑えられないようにするために)楊が結構序盤の方で戦力外にされたのに笑いました。
トゥルールートでは、袁がいきなり「ブルローネ・マフィアを潰すのはもったいない」みたいなことを言い出して、条件付きではありますが、抗争の矛を納めたのにちょっと唐突感を感じてしまいました。
まあ、その辺のわけの分からなさこそが袁のイカレ具合ということなのかもしれませんが……
これから1人でアレと渡り合っていかねばならないダンテに、まじで幸いあれと思いました。
教国の刺客達からリリィ嬢達を逃がし、1人で戦うオルロックの(後悔はしない)というモノローグに、オルロックのこれまでの人生とそれに反する決意を固めた覚悟がにじみ出ていて大変良かったです。
それにしても、ベストエンドのアフターストーリーだというのに、誰か殺さないと気が済まないのか、「ピオフィ」……
バッドエンドは、オルロックが第6章冒頭で教国に帰った時点で、あっこりゃダメだと確信に至りました。絶対主要キャラの誰か(あるいは全員)死ぬわと思ったのですが。
……意外と、主要キャラの生死だけでいうならトゥルーエンドより被害少ないですね……?
リリィ嬢が、攻撃を避けた拍子に転んで頭打って記憶喪失というオチは、ちょっとそんな……と思いました。
今回の事件の結果として、ヴィスコンティ一家はブルローネにおける対マフィア環境悪化と、六凰会との全面抗争を避けるためとかの理由により、アメリカ・シカゴに拠点を移すことになるわけですが、ヴィスコンティや老鼠(楊)は損得によってブルローネを捨てることは容易いけれど、ファルツォーネはそもそもの存在理由からしてブルローネを離れるわけにはいかないんですよね。
この状況に至っては、無印でニコラがダンテからカポの地位とファルツォーネの使命を剥奪しようとしたのも理解できるような気もします。ダンテは真面目だからなー。そこがいいとこなんですけども。
恋愛面では、ギルバートの弱みがさらけ出されるのが良かったです。
無印では、ひたすらタフで頼り甲斐があり、格好いい上に気さくで面倒見が良い とか、いいところばかり描かれていた印象がありますが、父親の件で弱さやいらだちを見せることで、ギルバートの人間味が出ている感じがしました。
……まああの父親は、小物方向にクズ過ぎるので、下手に温情見せずさくっとやってしまっても良かったような気も。さすがに「ピオフィ」とはいえ、乙女ゲームのハッピーエンド的には難しいんでしょうか。
ブルローネを追放されても、絶対ギルの名前使ってせこい小悪事で金稼ぎするタイプだと思うけどな、あの父親。
無印であまりにももっさりしていたMSシステムですが、今作では既読スキップでちゃんと止まるようになっていて、大変良かったです。
あと、前作はMS表示後、一度でも○ボタンを押すと表示が消えてしまうので巻き戻しをかけないといけませんでしたが、今作はAボタン数回分の余裕を持たせてくれているのも、大変便利で使いやすくなったなと思いました。