ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926- 感想5(-BURLONE-ダンテ・ファルツォーネ)
-BURLONE-個別キャラ感想
ダンテ・ファルツォーネ(cv.石川界人)
ブルローネ最大のマフィア、ファルツォーネ・ファミリーのカポ。普段は冷徹に振る舞っているが、本来は優しく誠実ないい子。甘いものが大好き。
ダンテがいい子すぎてニコニコしてしまう。
言葉や態度の一つ一つが本来の性格をよく表していてとても良いです。
そんなダンテがカポとして冷徹に振る舞うのが非常に良いです!
正直、ダンテは主人公を含めた全登場人物の中で一番美人だと思うのですが、幼少ダンテは特に、本当に天使じゃないかと思う。あの猫と一緒にお昼寝してるスチルとかいつまでも眺めていられる……ベアトリーチェ母様を選んだシルヴィオ父様Good Job!
ストーリーとしては、某聖職者の逆恨みにより、各方面を巻き込んでファルツォーネ・ファミリーが潰されそうになったり、ダンテとリリィ嬢が殺されそうになったりする話。
リリィ嬢が相手キャラと共に生きて行くに当たって、自分に何か出来ることはないだろうかと悩むのはこれまでのルートでもありましたが、このルートでは、周囲に相談して、地道に努力して身に付けられる実用的なこと(英語の読み書き)を選んで黙々と勉強するリリィ嬢が何か良かったです。
ひとつこれという目標を持っていれば、ことあるごとにジメジメ悩むこともないし、ダンテがストレートに応援してくれるのも大変良かった。
ニコラルートでの「君は僕の側にいてくれるだけでいいよ!」みたいなのだと、そうかも知れないけどそうじゃなくってえ……ってなりますからな。
前半はラウル・ギルランダイオ氏によるファルツォーネ・ファミリー切り崩しが描かれるわけでありますが、これまでのルートで散々ギルランダイオ氏の小物っぷりを見せ付けられているので、生温かい目で見守ってしまいました。
コレの口車に乗せられるファルツォーネの幹部……ニコラルートに続いて、ファルツォーネの脆さが露呈していて、ちょっと残念な気持ちになってしまいました。
ファルツォーネ潰しの一環として袁と睿が出て来た時には、「……ほんともうおなかいっぱいなので、もう出て来てくれなくていいですから……」と心から思いました。
まあ、リーは久しぶりにお見かけしましたので、袁・睿に比べれば新鮮で良かったです。
あと、リーの心の叫び「あの楊が殺されるような街だぞ!? まともにやったら死ぬんだよ!」が大変面白く、睿がどんな目に遭うのか楽しみだったのですが、……なんか別に何もなかった……
これに限らず、あの時のあれは何だったの?? というのがちょっと目立つストーリーだったので、その辺に関しては少し残念でした。
ところで、MSシステム「傍観」でリーがギルランダイオ氏に同調してニコニコしていたのは、適当に調子を合わせているだけなのか、本気で同調しているのかどっちだったのだろうか。後者だとしたら、六凰会が睿を送り込んだのは大正解ということですね。
それにしても、作中でも言われていましたが、ギルランダイオ氏の計画がずさんすぎてびっくりします。
一応ファルツォーネ・ファミリーの構成員のはずなのに、ダンテの統率力とかニコラとダンテの関係とかを全く知らないまま、思い込みだけで造反しようとしているのが、なんかもう不思議でたまりませんでした。
ダンテに関して、「感情にまかせて云々」と言っていたのは本気で何の話かと思いました。
後半はヴィスコンティの裏切りと、一連のファルツォーネ潰しの黒幕との対決なわけでありますが、ギルバートが非常に中途半端だなと感じました。
なんか色々言っていましたが、ダンテの言ったとおり、ファルツォーネに状況を気付かせる意図を持っているなら、ふつうに相談したらいいじゃないですか。
なんかそういう、自分の判断を相手の行動に委ねるのってあんまり良くないと思いますよ(試練ボスのトラウマ)
あと、ダンテはギルバートが「友人」と言ってくれたのが凄く嬉しかったんだなーと、とても微笑ましかったです。
黒幕については、教国の組織ぐるみではなくテオ個人ということのようですが、よく個人でシカゴマフィアや六凰会を動かせましたね。まあ、教国の後ろ盾があるように偽装したのかな。
テオはリリィ嬢とは血縁ないんですね。髪や瞳の色が似ているので、てっきり実兄かと思っておりました。
テオの行動は、アンリに指摘されるまでもなく完全なる逆恨みなわけでありますが、できれば、そのことを自覚した上で、それでもこうせずにはいられないという苦悩を見せて欲しかったです。
トゥルーエンドでは、他ルートと違って、厳しい時代にあらがってでもブルローネでマフィアとして生きていくというダンテの決意が良かったです。
ダンテ以外の全ルートでトゥルーエンドは国外脱出(しかもオルロック以外はアメリカ)だったので、やむを得ないとはいえ、ちょっと残念に感じていたのですよね。
バッドルートでは、ファルツォーネとヴィスコンティが本格抗争を繰り広げるわけですが、ヴィスコンティのギルバートをトップとした結束について、ギルバートを殺せばあとは烏合の衆みたいな言い方をされており、ものは考えようだなと思いました。
あと、ダンテ、ラストのあれはダメだろ……リリィ嬢は「生きて」って言ったのに……
自殺はだめでも、人に頼んで殺してもらうのはセーフなんですかね??
とはいえ、危惧していたよりは(ダンテは踏みにじられがちなので)大分ましなバッドエンドで良かったです(?)
一応ギルバートに勝ててはいますし(試合に勝って勝負に負けた感ではありますが)、一番最低なのはニコラに再び、今度は本気で裏切られることだと思っていたので。最後まで凄くハラハラしました。ニコラが裏切らなくて本当に良かった!
MSシステム「邂逅」でのダンテとアンリがとても良かったです。
アンリがダンテの親切行動をいぶかしむくだりで、ダンテはいい子なんだよ……単にとってもいい子なんだよ……と凄く思いました。
恋愛面では、ダンテが可愛い以外に言うべきことが見付からない。可愛い初々しい可愛い。
それにしても、粛正のことをリリィ嬢に伝えるか伝えないかのシーンで、ニコラが「伝えた方がいい」とか進言しておりましたが、ちょ、おま、自分のことを棚に上げてよくそんなことが言えるなと思いました。
言うべきことを言わないのは、お前の十八番じゃん……