ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926- 感想7(-HENRI-アンリ・ランベール)
-HENRI-ルート感想
アンリ・ランベール(cv.立花慎之介)
ブルローネカジノのディレットーレとして、組織の後ろ盾なしにブルローネマフィアを陥れ、追い詰めた執念とチート級能力の持ち主。先代の鍵の乙女の弟。
段々自分が何のゲームをやっているのか分からなくなってくるぐらい、コロコロ人が死ぬ。
さすが「ピオフィ」と言えばその通りなのですけど、それにしたって無慈悲に死にすぎだと思うんですけども。特にバッドエンド……
ストーリーとしては、フランスで幸せに暮らしていたアンリとリリアーナは、乱暴な呼び出しを受けてブルローネに舞い戻り、ブルローネの街を脅かす変態殺人鬼退治のため、ブルローネマフィア達と一時的に手を組むことになる という感じ。
まず、2人はフランスで数人の孤児達を引き取って暮らしていたわけです。なので、うまいこと孤児達の落ち着き先を見付けないと、他の主要キャラ達と絡んだり事件に巻き込まれたりしにくいですよね。
で、孤児達をこういう目に遭わせたら2人をブルローネに戻しやすくなるけど、さすがにむごすぎるのでやらないよね……と漠然と考えていたことを、そっくりそのままあっさりやられて、心からマジかよと思いました。
乙女ゲームの倫理レベル(?)を軽く超越しているところに好感が持てる……としか言いようがない……
アンリは、やはり作中でもチート級天才の扱いなのですね。前作での大活躍っぷり凄かったもんな。
中途バッドエンドが物凄く多い。
ちょっと選択肢間違うと、すぐ中途バッド行きになります。
これ、中途バッドエンドとクリティカル選択肢誤りを踏まずに、好感度不足でバッドルートに入ることってあるんでしょうか。話の流れからして、なさそうかな……
屍(中途バッドエンド)を踏み越えて好感度100%に達し、Chapter4最後の選択肢を間違えたことによりバッドルートに入ることに。
良かれと思ったんだけどなあ。この状況で、このアンリの心理状態で、色仕掛けなんかしても、アンリの心労が募るだけだと思ったんですけどねえ。
バッドルートに突入した途端、状況が急速悪化したので、えー……色仕掛けしないだけでこれかよ……と思いながら見ていたのですが、
もう、これ、後味が悪すぎて、逆にバッドエンド先に見て良かったという心境になりました。トゥルーエンド見てからこれだったら、精神が耐えられない……
全滅エンドとかさあ……しかも薬物によりファントムに操られたアンリの手による全滅エンドとか、どう考えても洒落にならぬ。
というか、薬物汚染されながらもあそこまで手際よく全滅に持っていけるとか、どんだけチートなの、アンリさん……
バッドエンドがあまりにもえげつなかったので、トゥルールートはその反動で非常に心安らかに見ていられました。
鍵の乙女の資格の件でブルローネマフィア達にやいのやいの言われるアンリは大変微笑ましかったですし、その中でも、特にダンテのお言葉が最高でした。
恋愛面では、近々死ぬと思い定めているアンリと、彼に全力で懐くも、自分は女性としては好かれていないと思いこんでいるリリィ嬢のすれ違いがメインですね。
ブルローネマフィア達から2人へのからかい混じりの後押しが大変良かったです。
ダンテはいい子なんですよねー、本当に。
バッドルートで、鍵の乙女の資格喪失のため、誰かに協力してもらうという話になったとき、ブルローネマフィアの誰かから選ぶと言いながらも実質ギルバート一択だったのがなんか笑えました。
結局、ナチュラルボーン真性サイコパスはナチュラルボーン真性サイコパス以外の何者でもありませんでしたね。
アンリへの執着の理由はなんとなく分かりましたが、特に人間性とかは持ち合わせてなかったね。
それにしても……心底、バッドエンドがえげつなかった……
「1926」の全体的に、バッドエンドであってもそこまで後味の悪いものはなかったので油断しておりましたが、最後にぶち込んでくるパターンでした。
アンリは、攻略キャラで唯一、主人公のことを「リリィ」ではなく「リリアーナ」と呼んでいるのに物凄く萌ゆる。