kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

百花百狼~戦国忍法帖~ 感想4(百地蝶治郎)

個別キャラ感想

感想3からの続きです。

百地蝶治郎(cv:鳥海浩輔

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既に滅んだ伊賀の里の長の息子。槐の従兄で師匠。
 
……半蔵様の後にプレイしたのは失敗だったかも知れぬ……
蝶治郎兄様は、ざっくり分けると半蔵様と同じカテゴリのキャラなんですよね。
個を殺して忍として生きており、落ち着きのある年上キャラで、槐の師匠で、伊賀出身。
まあ、考えてみると攻略キャラ全員伊賀出身なんですけども。
 
そんな感じで、物凄く好みだった半蔵様と同カテゴリキャラを、しかも半蔵様の直後にプレイしてしまったおかげで、蝶治郎兄様の良く言うと繊細さ、悪く言うと女々しさが目立ってしまって……
というか蝶治郎兄様、実はコメディ担当キャラだと思うので、私がその視点で見られれば良かったのかな……
 
ストーリー的には、共通ルートでここまでずっと家康に貸し出されていた槐が本来任務に専念していたり、黒雪が秀吉殺害時にアリバイがあったり、これまでと秀吉の殺害方法が違っていて、「おっ、下手人が違うぞ!」と自分の中で盛り上がりました。その辺の共通ルートの変化は良かったです。
 
個別ルートに入ってからは、槐を脱獄させて共に逃げるのは月下丸で、蝶治郎兄様は追っ手側。なもので、槐と蝶治郎兄様の別行動シーンが長くて、「これ誰ルートだよ?」となりました。
こういう物理的に二人の距離が離れている乙女ゲーというのも、斬新で良いと思います。
 
あとは、共通ルートで一緒に行動していた仲間達のうち、兄様と黒雪以外が互いに殺し合って全滅するというドラマチックかつ悲惨な流れ……のはずなんですけど、五右衛門ルートに続いてなんか淡々としていると感じてしまいました。
台詞とか地の文の端々で引っかかったので、多分兄様ルートご担当のシナリオライターさんとはツボが合わないんだと思います。
 
蝶治郎兄様は自分が伊賀の長の息子であることから、甲賀で暮らす元伊賀の民のためにも甲賀の長たる槐父の命に逆らうわけにはいかないと、自分の心を殺して槐を追い、殺そうとするわけです。
それならそれで頑張ってやり遂げてくださればいいんですけど、どうも覚悟が決まりきってない感じなんですよね。
槐&彼女を助ける月下丸とそのほかの自分の弟子達が殺し合って、槐以外は全員亡くなってしまったというのに、なんでそこでためらうんだよ……死んだ弟子達が浮かばれないことこの上ないです。そこでためらうぐらいなら、最初から命令を断ればいいのにと思ってしまいました。
 
ラスト、生き残った槐と蝶治郎兄様が伏見城で見世物的に戦うことになったときも、二人で逃亡するという決断の最初の一歩を踏み出したのは槐の方ですし、兄様ホント忍にしては女々し……いや繊細すぎると思います。
忍としての実力は甲賀の里で屈指らしいですけど、蝶治郎兄様、絶対忍に向いてないでしょ……
 
槐も、仲間達が殺し合っている間、何も出来ないで突っ立っているだけで、ずっとうじうじしていますし、何だかなあと。
半蔵様に鍛えられて大物感を漂わせるようになった槐を見た後だと、ちょっとイライラしてしまいました。感情移入できないよ……
 
私は、互いの喉元に刃突きつけ合ってるような関係が大好きではあるんですが、これはなんか違うぞ。
もっと信念と覚悟を持って対峙するんであって欲しい。
こんな、自分がどうしたいのかも定まっていないような者同士が何となく刃を交わしても燃えないし萌えないですね。
 
秀吉殺しの真相の件ですが、最初に五右衛門ルートプレイしたときに真っ先に疑ったのが狂言だったので、今回の真相は別に驚きはしませんでした。それにしても残忍だなあ秀吉。槐父のようにゲスいというわけではなく、ただただ残忍。本当に、忍を一個の命ではなく単なる駒としか見ていないんですね。
 
黒雪と槐父の発言からして、加賀と甲賀の乱世カムバック作戦は今回も発動していたけど、黒雪が月下丸に捕まって秀吉殺害が出来ないでいるうちに、秀吉の狂言自殺が先に行われてしまったので、乱世カムバック作戦は捨てて、そちらに乗ることにした、ということなんでしょうかね?
どの辺までが黒雪下手人ルートと共通なのかよく分かりませんな。