kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

ピオフィオーレの晩鐘 感想4(オルロック)

個別キャラ感想

感想3からの続きです。

オルロック(cv.豊永利行

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街の情報屋。

しかしてその実態は、教国の「使徒」という名の殺し屋。

 

ダンテに感情移入してしまうせいで、オルロックルートを進めるのが、非常に気が進みませんでした。

ルートの冒頭で、ファルツォーネの先代カポであるダンテの父親を殺したのがオルロックだと判明するし、ルートを進めていくとニコラもオルロックに殺害されてしまうし、これ絶対ダンテ死ぬやつじゃろ……

ダンテもファルツォーネ・ファミリーも、硬質で美しいけど脆いガラス細工みたいな存在だし、オルロックと敵対して勝ち残れると思えないですよ。

 

と思ってたんですが、バッドエンドはなかなか良かったです。

今までずっと(自分のルートでさえ)踏みにじられる側だったダンテが踏みにじる側に回っていて、マフィアとして一皮むけたんじゃないかと思いました。(何だその感想)

オルロックを捕らえるために冷徹にヴィスコンティ一家を踏み台にするのとか、MSシステム「万全の手札」とか、ダンテの冷徹さと冷酷さが素敵でしたね。

もちろん踏みにじっているダンテも含めて誰も幸せになっていないエンドなのですが、少なくともダンテの意地は通せているでしょう。

リリィ嬢はルート中、「幸せが一番大切」とおっしゃっていましたけど、ニコラをあんな形で失い、その上リリィ嬢がオルロック側にいる以上、ダンテの幸せはあり得ません。

なので、意地だけでも通せて大変良かったと思いました。

 

ベストエンドでしかダンテが死なないのが、いっそ意外でした。(死ぬのは前提)

そのベストエンドも、踏みにじられた死に方ではなく、ファルツォーネ・ファミリーのカポとしての尊厳を持ったまま死ねたと思いますし。

 

↑↑↑ここまでダンテについての感想↑↑↑

 

オルロックは、あくまで私の好みからするとの話ですが、凶器系キャラにしてはちょっと中途半端だったかなと思いました。

殺人人形系なら、もっと物事を分かっていない、判断力とかない感じの方が好みなんですよね。

自意識はあるが殺人人形であり続けるしか選択肢がない系なら、もっと人間味があり、世事に通じている感じの方が好きですし。

 

情報屋として活動し、マフィアの各組織に食い込んで監視する役割があるから人形系には出来ないし、老鼠に身を寄せている間、人間の機微への疎さや判断力不足によってリリィ嬢を追い詰める必要があるので自意識あり系にも出来ない。そのためにこのバランスが必要なのかなということは理解いたしますが。

半端に自意識と判断力があるおかげで余計に、事態の深刻さを理解しないオルロックの言動が不愉快に感じてしまうんですよね……

その点、ギルバートが、オルロックの中途半端な判断に乗じた老鼠の狼藉に関して、「利用されただけであっても罪はある」とプレイヤー(私)の思いを代弁してくれたので胸のつかえが取れました。

 

そんな感じで中途半端なオルロック君ではあるのですが、ルカの死を通して命の尊厳を学ぶところ、それでも生きるために襲撃者の命を奪わなければならず、「殺したくなかった」と慟哭するところは大変良かったと思います。

 

あと、ベストエンドでは己の罪と向き合った上でダンテと対峙したところにオルロックの成長を感じました。

しかし、「飛び道具は効かない(軌道を見切って避けられるから)」キャラって、昔のラノベでは結構よく見た気がしますが、乙女ゲーで相見えるとは思わなかったヨ……

 

しかし、いくら存在してはいけない息子(聖職者だから)だとしても、自分の息子を暗殺マシーンに仕立て上げるとか、ロズベルグ枢機卿最低よな……

バッドエンドで殊勝なこと言ってましたが、信じられないよなー。

 


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