kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

剣が君 百夜綴り 感想メモ10(紫陽花の書)

感想メモ9からの続きです。
 

紫陽花の書

第一編

左京ルート荒魂エンドのアフター。後日ではなく秘密の同居☆中の話ですが。
悪夢にうなされる左京さんの手を握る話。
 
と書くと何のこっちゃですね。でも特にそれ以外にない話なんですが。
 
左京さんは毎晩のように家族を失ったときの悪夢に苛まれています。
と言うと、ラノベ育ちな私は、左京さんは悪夢を見たくて見ているんだろうなー、つまり、自分の中の絶望と憎悪を薄れさせないように、悪夢によって常に更新しているんだろうなー、という感想を持つわけです。
 
いや、ラノベ的にというだけじゃなくて、左京さん鬼退治見てたら、喜々として憎悪たぎらせてる感じじゃないですか。なので、香夜ちゃんが心配しても、やんわり「大きなお世話です」みたいなことを言われるものかと思っていたのですが。
 
でも、左京さんはごく普通に悪夢に苦しんでいたようで、香夜ちゃんのおかげで和らいだとお喜びでした。
そっか……私より復讐鬼左京さんの方がまともだったね……
 
少なくともこのときは比較的まともな感性だったのに、妖刀村正に取り憑かれただけでああなってしまったということですよね。あと、御前試合で斬鉄に負けたのもあるのかな。
村正の剣ルート左京さんへの影響力が強すぎる……
 

第二編

奇魂エンドのアフター。
左京さんのお姉さん視点で本編ダイジェスト。
 
まさかのお姉さん視点……そして、特に目新しい情報はなかったような気がするんですが……
ええと、お姉さんも香夜ちゃん一生独身推奨らしいです、ぐらいか? まあ乙女ゲーですからね。仕方ないですよね。
それに他の誰でもなく左京さんの幸せを追求するとそうなりますよね……もう死んで地獄に落ちてるけど……
 
香夜ちゃん、出家するか、それともちょっとワケありな料理茶屋の女店主として独り身を通すか、とかそんな感じで生きていくんでしょうか。
 

第三編

幸魂エンドのアフター。
香夜ちゃんが女性らしいお稽古事に挑戦してことごとく失敗し、お松ちゃんは本当に友達甲斐のあるいい子だなあという話。
 
相変わらず鷺原家をどうしたのかは語られませんでしたが、とりあえずそんなことよりお松ちゃんがいい子すぎる。
品のあるお武家様出身の左京さんにふさわしくなりたいという香夜ちゃんが、どんだけ失敗しても励ましていろいろ教えてくれるお松ちゃん……いい子……そしてまじお嬢……
 
そして、左京さん香夜ちゃんご夫妻より香夜父の方が気になりました。
百姓の与兵衛さんという兄がいるので、農家の次男坊が跡継ぎを兄に任せ、江戸に出てきて料理茶屋を開いたとかだとばかり思っていたんですが、そうじゃなくて元々料理茶屋の息子だったらしいんですが……どういうこと? 養子にでも入ったんでしょうか……
 

第四編

和魂エンドのアフター。
左京さんが家臣達に気合いを入れ直す話。
 
ラッキースケベ担当が普通にエロス担当になっていた……まあ、ご夫婦ですから。途絶しかかった名門鷺原家を子孫繁栄させていかねばなりませんから。励まれるとよろしいと思います。はい。
同い年なのにこの鈴懸との違いよ……
 
九十九丸(と田一)が出てきてくれて嬉しかったです。そして他の攻略対象の皆さんと比べると弱めに描写されがちな九十九丸が、そんじょそこらの侍(というか鷺原家の家臣)には負けないんだぜ、というところが見られて良かったです。
まあ当主様には負けるんだけどな。左京さん時空なので、当たり前といえば当たり前ですけれども。
 
九十九丸の月光浴ネタがぶち込まれてきて「あー……」となりました。
九十九丸ルート以外の九十九丸が非常に心配なんですが……頻繁に野宿していればある程度長期間抑えていられるんでしょうか。
それも一生というわけじゃないでしょうし、皮膚の壊死も続いてるんでしょうし、本当に大丈夫? ある日急に奇九十九丸と化したりしない?
 

第八編

第三編の更にアフターストーリー。
左京さんが鬼という種族への憎しみを乗り越える話。
 
左京さんの無料・低額寺子屋に通っていた生徒の一人が鬼だということが判明し、左京さんが苦悩しまくるのですが、そういえばほぼ完全無欠ハッピーエンドだった左京さんの君ルート側でも、左京さんの鬼への憎悪は解決していなかったんですよね。斬鉄への仇討ちを果たしたので一段落という程度で。
 
それを考えると、左京さんにとっては、螢ルート奇魂エンド時空の方が幸せなのかもな、という気がいたします。
幸魂時空ではこの最終話で、まあ折り合いを付けた感じですけど、和魂時空では、きっと鬼という種族への憎悪は抱えたままでしょうからね。
 
ラストあたり、鬼一家の夜逃げの手伝いを買って出た左京さんが「裏街道は慣れておりますから」みたいなことを言っていて、ちょっと心配になりました。
左京さんのあの詰めの甘さで家族3人守り切れるんでしょうか。何か失敗しても、一人の時みたいに身軽に対処できないでしょうし……頑張れ、左京さん。いや、ここはあえてサッキョさんとお呼びしよう。頑張れ、サッキョさん!