kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

剣が君 百夜綴り 感想メモ11(山吹の書)

 

感想メモ10からの続きです。

山吹の書

第四編

螢ルート和魂エンドのアフター。
螢さんが江戸の町中に鬼バレした経緯について。
 
「For V」本編では、ずっと引きこもっていた香夜ちゃんが町に出たら、なぜか「鬼が出たぞー!」てな感じで螢さんがみんなに追いかけ回されてたので、一体どうしてばれたのか疑問でした。これまで何年もばれずに過ごしてきたわけですから、なんで今更? と。
 
おばあさんと吉備の国に帰ろうという日に折悪しく検問的なものが敷かれてしまったため、おばあさんを逃がす間、自分に注意を引きつけるため自ら正体を触れ回った、ということらしいです。
補完してくれて良かった。文のやりとり仲介してくれたから多分違うだろうとは思ってましたけど、香夜父が漏らしちゃった可能性もなくはないよな―と思っていたので。これまでの数年との一番の違いはそこですからね。
あ、実彰さんにもばれてましたけども。実彰さんは世捨て人的な感じで知り合い少なそうですし、そのルートからのバレはあんまりなさそうですよね。そういうイメージ。
 
あと、幸魂エンドで実彰さんとかむろのご協力により成し遂げた千本山吹の件、和魂エンドでも同様に吹っかけられてたんですね。一瞬、間違って幸魂アフター開いたかと思ってしまいました。
和魂側では、一人でやろうとして滑って崖から転がり落ちて失敗したようですが。
 
ところでこの時空、螢さんと香夜ちゃんは吉備の国にたどり着けるんでしょうか。鬼バレ経緯を回想している時点でもまだ旅の途上、荒れ寺に雨宿りしてる状況みたいなんですが……
螢さんが、香夜ちゃんは自分に付いてきて本当に良かったんだろうか……とか考えてましたけど、心配しなくても大丈夫だよ……今の状況、香夜ちゃん的にかなりハッピーだから……黒香夜ちゃん怖い……
 

第一編

荒魂エンドのアフター。
螢さんのおばあさん視点で、孫とその彼女の微笑ましい日々の回想をする話。
 
ええと……お孫さんは、本当に残念なことでしたね……
としか言いようがない……
息子夫婦にも、孫にさえも先立たれるとか、気の毒な夫婦だな。今後、吉備の国の、というか吉備の国の鬼族の統治機構はどうなっていくんでしょうね。
 

第三編

幸魂エンドのアフター。
螢さんと香夜ちゃんがお伊勢参りと温泉を楽しむ話。
 
仲がよろしくて大変結構だと思います。
 
ところで螢さん、温泉に山吹の花大量に浮かべるとか、ちゃんと温泉宿の管理者に許可取ったんでしょうね? 花粉とか花びらとか、掃除大変そう、とか思ってしまって、なんか申し訳ない……
 
そしておめでたおめでとうございます。
次期鬼王(強そうだな)の第一候補が半人半鬼になるわけだと思いますが、それって鬼の皆さん的にOKなんですかね?
 

第二編

奇魂エンドのアフター。
螢さんが一番刀の真のお役目を知らされる話。
 
えっと……螢さん、何でそんなに裏切られた! みたいな大騒ぎするんでしょうか?
一番刀=幕府への仕官が叶う、というのは周知だし、螢さんも分かってて一番刀を目指したわけですよね?
仕官って、自分が好きな仕事を選べるわけないですよね? 幕府に与えられた仕事をするんだって、もちろん分かってましたよね?
その「与えられた仕事」が孔魔壇の守護というだけの話だと思うんですけど。
それに、黄泉路の守護は人も鬼も含めた日の本全てを守るお仕事ですよね。それがそんなに不満です?
 
螢ルートでは奇魂エンドが一番好きなんですけど、このアフターストーリーは、なんか、螢さんの思考が追えないです。
まあ、縁さんの偽悪的で自罰的な物言いも良くないと思いますけど……それで螢さんが余計反発するんだろうなということは分かりますけど。
 
螢さんは、鬼族の誇りを取り戻すとか鬼と人の関係改善とか、大きな目標を掲げている割に、自分の手の届く範囲に傾注する気があるというか、ぶっちゃけ物凄いロマンチストですよね……幸アフターの温泉に山吹浮かべるとこでも思いましたけど。
いや、ロマンチスト自体は悪くないんですが。
 
悲痛な感じで「俺は剣の道に生きるしかなかったんだ……」とかおっしゃってましたが、え? そもそも剣で道を切り開こうとしたの、螢さんですよね? 祖父母は反対ないし孫が選んだ道なら見守るだけ、みたいな立ち位置でしたし、螢さんが自分の判断で剣を以て障害を斬り払う道を選んだんですよね??
それに、縁さんの言うとおり、「世の中の仕組みをひっくり返すための代償を支払う」という意味ももちろんありますし。もらうもんもらったら剣の道からドロップアウトするよ、で済むほど軽いことじゃないでしょうしね、刀狩り令の撤廃というのは。
 
正直、そこにショックを受けられると見てるこっちがショックなんですが。
……まあ、螢さんですからね……しょうがないのか……
 
うん、でも、縁さんが格好良かったので良し、です。
強いぞ縁さん。というか本当、本人ルートの弱体補正、仕事しすぎだから……!
でも、自分で言って自分で傷つくのやめてほしい。見てらんないんですよ……とかいいつつ、苦悩する縁さんも格好いいんで見ちゃうんですが。
 

第八編

幸魂ルート関連。第三編のアフターストーリーではなさそう。
鬼族の王が人族の王(と作中で言っていたので)と謁見し、鬼の地位回復へと動き出す話。
 
お子さんの気配は微塵もしなかったので、時系列的には第三編より前なんですかね?
お世話係とかに預かってもらってるだけかも知れないんで分かりませんが。
 
最終話、第二編のフォローとかしてくれるのかなー、と期待してたんですが、ごく普通に幸魂関連でしたね。制作陣、「剣ルートでそんな簡単に幸せにしてやらんよ?」てことなんでしょうか……
 
螢さんご一行が江戸へ向かう道すがら、香夜ちゃんはもちろんお付きのひと達も含めて誘拐されるんですが……ちょっとさすがにチョロくないか、鬼のご一行様……
鬼と人の和睦を阻止したい勢力の仕業かと思いきや、単なる金目当ての無差別誘拐犯の犯行だし。
うーん、反対勢力じゃなくて単なるごろつきの犯行だから、逆に危機察知能力が働かなかったとか、そういうことなんでしょうか? それもいかがなものか。
 
丸腰の螢さんが啖呵切ったタイミングで助けに来てくれる金四郎さんが本当に格好いいです。さすが私の中で「剣が君」一いい男ですな。
状況を知らせに来てくれた「隠密」って、もしかしなくても縁さんでしょうか。
 
こちらでは、刀狩り令の即時撤廃は無理だけど、少しずつ歩み寄っていこう、という穏健な感じでした。急進的な奇時空よりは現実味がある感じでしょうかね。