kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

KLAP!! ~Kind Love And Punish~ 感想1(美作燈真)

はじめに

これまでプレイしてきた乙女ゲームがシリアス系かつゲーム要素が選択肢のみのほぼ読むだけゲーだったので、いかにもコメディ風でミニゲーム(っていうか)ありの「KLAP!」に手を出したのでした。

そんな軽い気持ちだったわけですが、何か凄い良ゲーを引き当てたんじゃないですか、これ。

攻略対象の皆さんのことは後述するとして、主人公の暦ちゃんが男前で格好いいぞ!
これまで出会ってきた乙女ゲー主人公の中で一番好きなタイプでした。
といってもお近付きになった乙女ゲー主人公、暦ちゃんを入れてまだ4人なんですけどねー。

攻略順は、順番通りに
美作燈真→周防壮介→駿河明人→カミル=セッツェリン→播磨奏→隠しのひと
です。

というわけで以下感想です。
例によって声優さんの氏名は敬称略です。

ストーリー概要

教師志望の主人公・山城暦が奇妙な手紙に導かれて就職した先は、幽魔達の住む逢魔県の通称「黄泉校」だった。
主人公は戸惑いながらも、教師ならぬ「調教師」として、生徒達を教育したり調教したりと、生徒達を無事卒業させるため奮闘する! みたいな感じです。
あれ? 恋愛どこだ。

序章~第五章が共通ルートで、第六,七,終章が個別ルートです。

キャラ別感想

美作燈真(cv:森久保祥太郎

イメージ 1

天狗。(天狗にしては)鼻が低いのを気にしている。夢は人間界でのプチ整形。

初見の印象では、メインヒーローにしてはちょっと癖があるかなー、と感じました。
何しろ登場シーン(スチル付き)が、ギャグ顔で不良集団と乱闘だったもので。

ですが、プレイしてみるとそんなことはありませんで。
すぐに手が出るやんちゃ系と見せかけて(いや、実際すぐに手が出るやんちゃ系ではあるんですが)、素直でまっすぐで、家族思いのピュアボーイでした。しかも料理男子。マジメインヒーロー。

ボーイとか書きましたが、幽魔、つまり妖怪変化なので、見た目通りの年齢ではなく、学生服がよくお似合いの燈真も73歳なんですよね。
攻略対象の皆さんも、上は600から下は18(そして皆同級生)と大変幅広いんですが、幽魔の皆さんの年齢感がどうもよく分からないです。
一体73歳は少年なんでしょうか……まあ少年っぽかったとは思いますが。
精神年齢は外見年齢に引っ張られる感じなんですかね?

シナリオとしては、共通ルートの学校行事で絆を深め、個別ルートで個々の問題に踏み込んでいく形です。
個別ルートで重要な役割を果たす、燈真のライバル? 的存在の遥君というキャラが共通ルートで出て来るんですが、そうかこれが天狗的イケメンなのか……

燈真も遥君をイケメンと認めていて「あの鼻を見たら女は惚れるよな……」的なことを言っているのが大変面白かったです。
コメディとして面白いのはもちろん、暦ちゃんも言っていましたが、人間と幽魔、というか天狗の価値観の違いがこれだけあるんだなーというのが分かるという意味でも。
暦ちゃん(人間)的には、というか多分たとえ幽魔であっても天狗以外には、絶対に燈真の方がかっこよく見えると思うよ……!

ところで遥君の天狗的鼻の高さ自慢が、体の別の部位の自慢に聞こえてくるのは私の耳と脳が腐ってるからですか。多分そうですね。

個別ルートのシナリオは、天狗の長決定選挙に燈真が出馬するよ! という内容でした。

そこに先代長(燈真父)の死の真相とかが絡んで来るのですが、とにかく暦ちゃんが格好良かったです。
まあ新米社会人なので、未熟は未熟ですし、悩んだり戸惑ったりもするんですが、「やらないで後悔したくない!」とか「私が決めたんだ!」とかきちんと言葉や行動で示してくれるので、背後霊(プレイヤー)としては非常にストレスのない主人公ちゃんでした。

先代長の死の「真相」のせいで天狗の皆さんどころか燈真にも距離を置かれてしまっても、暦ちゃんは自分で決めたことだからと一人で燈真の選挙のお手伝いをするんですよ。何という強くていい子なのか。

というかその「真相」は燈真の対抗馬・長門氏(天狗の有力者)による嘘なんですが、天狗の皆さんが誰も裏取りしようとしないのはどうしてなんですかね?
長門氏は先代長と意見の対立があった人物」、「燈真の対抗馬」、「先代長の死の『真相』を語ったのは長門氏のみ」とそろってるんだから、誰か疑おうぜ?

長門氏が息子の遥君に「真相」の真実を語っているのを立ち聞きしてしまってからとはいえ、暦ちゃんが陰謀の存在に気付いてくれて良かったです。さすが(調)教師。

何か思い返すと、恋愛以外のシナリオ面では燈真あんまり良いとこなかったような……?
いや、陰謀を最終的に叩き潰すのは燈真(の拳)ですから。格好いいぞ、メインヒーロー!

恋愛面では、燈真がやたらかわいいとだけ。
個別ルートに入る前に暦ちゃんに告白するんですが、共通ルートのイベントを一貫して燈真寄りに起こしていけば唐突感はないと思います。
(調)教師と教え子の関係ではありますが、禁断感はほとんどないです。

シナリオ的にも恋愛的にも、過不足なくすっきりきれいにまとまった感じでした。
燈真が素直でまっすぐなのでそれほどこじれないのもありますが、やはり暦ちゃんが男前主人公なのも大きな要因でしょうね。
大変いいと思います。

あと、燈真の弟の夏樹君がいい味出してます。凄く便利キャラというか、彼のおかげで燈真と暦ちゃんの距離がぐっと近づいたシーンとかありましたし。つまりあざとい(失礼)