kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

KLAP!! ~Kind Love And Punish~ 感想2(周防壮介)

キャラ別感想

感想1からの続きです。

周防壮介(cv:梶裕貴

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雪女と人間のハーフで、雪女にはあり得べからざる「男」。
このゲームで貴重な、見た目通りの年齢のキャラです。

彼はですねー、とにかく口が悪いというのが特徴です。それも暴言系の口の悪さなもんで、初回プレイではちょっとイラッ☆とさせられたりさせられなかったり。
まーでも1周目の途中でお声が非常に好みだということに気付きまして、台詞の内容ではなく声の響きを重点的に聴くことにしたら、イライラしなくなりましたよ

途中で気が付いたんですが、ニルアドの隼人と同じ声優さんなんですね。そりゃ好きなわけだ。
というか隼人より壮介の方が声は好きかもしれないです。

という感じで、年下キャラ(好みではない)だし、声は良いけど性格アレそうだしということで、期待値低めで臨みました。
いや、社会に出るに当たっての礼儀というものを叩き込んであげようねと(心の)鞭を構えて臨んだので、逆に高かったのかも……?

が、しかし。壮介全振りで共通ルートを進めてみるとソッコーで、具体的には初調教の直後にデレられて、鞭の振り下ろしどころを見失ったのでした。

共通ルートで家庭訪問イベントがあるのですが、壮介は一人暮らしということで、自ら生い立ちや心境、今後の目標等を語ってくれます。
いつ「な~んちゃって。まさかセンセー本気にしたの?」とか茶化されるのかと待ちかまえていたのですが、そのまますんなり終わってしまいまして拍子抜けというか。
壮介、君あの完全装備全身鎧な暴言どうした?

そんなこんなで、早い段階で、暴言で自分の心を守っているだけの寂しがりということが判明しましたので、その後は何を言われようが温かい気持ちで見守ることができました。
それに周囲が100歳だの300歳だの600歳だのという中、彼は18歳ですしね。アレな言動があっても、18歳だしと思えば納得できる範囲でしたし、ガンバレ! という気分になれました。

個別ルートは壮介の家族問題、ということになりますかね。
壮介の両親は県外に住んでいるということで、逢魔県での保護者というか身元引受人? が雪女一族の長なのですが、彼女が壮介を物凄く疎んじております。
思わず「そんなに嫌いなら一思いにきゅっとヤっちゃえばいいんじゃ……?」と思ってしまうレベルの疎んじっぷりです。

きゅっとヤらなかった理由は終盤に明かされるのですが、実は口ではきつく言っていたものの本当は壮介を気にかけており……みたいな理由では全くありませんで。
逢魔県内はぬらりひょん校長の管理下のため手が出せないという、ああ見えてぬらりひょん校長凄いな! というぬら校長の株がひたすら上がらざるを得ない理由でした。
……もっと情緒的な理由かと思ったらあまりにも物理でしたなあ。

家族問題について、壮介が信じていたのとは別の事実があり、壮介が家族の元を訪れたことでそれが発覚します。
実は壮介の両親はすでに亡くなっており、壮介が母親からのものと信じていた手紙は、祖母が母親の振りをして書いていたということでした。
「ボクにはおばーちゃんもいたんだ!」と喜ぶ壮介がかわいいです。そして真実を知った後に祖母をなじるところまでの落差が秀逸と感じました。

祖母のスミレさんが孫を思ってやったことだということも理解できますし、今まで信じていたことをひっくり返され(しかも出てきたのが両親死亡というきつい真実)、その怒りと戸惑いと悲しさをスミレさんにぶつけてしまう壮介の気持ちも分かります。18歳ですしね!

そしてここで、暦ちゃんの、このルートで一番の男前っぷりが発揮されますのです。
スミレさん宅を飛び出してしょぼくれる壮介を、きっちり諭し導いてあげる、このシーンが壮介ルート一番の見所なんじゃないかと思います。さすが(調)教師。

そしてハッピーエンドではスミレさんと和解し、黄泉校も1年留年の上卒業して、普通の教師となった暦ちゃんと人間界で幸せに暮らす(同棲という意味ではなく)ということになります。
シナリオ中で何度か暦ちゃんが、壮介が溶けないかどうか(雪女ハーフだから……)心配していたのですが、常春の逢魔県でそんな心配をされるレベルで、真夏の東京に耐えられるんでしょうか。
まあ、壮介母(純血雪女)もしばらく人間界暮らししてたんだから大丈夫なんでしょうけども。冷気フィールド的なものでも張るんでしょうかね?