kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

KLAP!! ~Kind Love And Punish~ 感想4(カミル=セッツェリン)

キャラ別感想

感想3からの続きです。

カミル=セッツェリン(cv:木村良平

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マイペース不思議系吸血鬼。廃ゲーマー。
ニンニクも十字架も平気だけど日光と血が苦手。
 
カミルは、タイトルコールが大変にずるい。
 「クラップ! カインドラブ・アンド・ぱにっしゅーうー」とおっしゃるんですよ、なんだその語尾……!
このゆるゆる不思議系なカミルの中の人がニルアドのツンデレ鵜飼君と同じって……本当凄いですよね……
 
たまに訳の分からんことを口走ったり夜行性を活かして(?)ネットゲーマーだったり大変良いキャラだと思います。
ただ、暦ちゃんをいつ好きになったのかがよく分かりませんでした。
御本人は(意外に)さほど鈍いわけでもなくきちんと自覚していて、それによると最初に出会ったときから好きだったらしいんですが、私にはちょっと読み取れませんでしたね……
 
というかそもそも、暦ちゃんを親愛ではなく恋愛として好きなのかどうかもちょっと分かりづらいというか。カミルのキャラが濃すぎるのが災いしてるんでしょうか。
 
個別ルートは、カミルの吸血鬼的本能問題みたいな感じでした。
カミルは血が苦手で吸いたくもならないというという、吸血鬼としてかなり深刻な……いや、カミル見てると深刻な感じしませんし、吸血鬼として生きていくのにも全く障害になっていないようなので別に深刻じゃないのかも知れませんが、吸血鬼な家族の皆さんからしたら深刻な問題を抱えています。
ということで、環境を変えてみたらどうかと、ぬらりひょん校長に誘われて、出来たばかりの逢魔県に留学してきた、ということでした。
 
そして本人は別に問題である意識がないので、およそ100年変化なしという……
家族の皆さんもやきもきしないんですかね。100年なんて吸血鬼からしたら一瞬なのかも知れませんが。
 
そんなカミル君ですが、暦ちゃんを好きになったことにより、暦ちゃんの血を吸いたいという衝動に駆られることになります。
ですが、吸血鬼なので、吸血したらその人間は吸血鬼になってしまうわけで。
 
そこでカミルがやったことというのが。
吸血鬼のメリットをアピールして、暦ちゃんに自ら吸血鬼になりたいと思ってもらおう! という……
 
そこで情に訴えるんではなくてメリットをアピールするというのが斜め上というか、ほんといいキャラしてますよ、カミル……
でも、誠実でいいと思います。
日向先生には「人間にとって人間をやめて吸血鬼になるのは凄く重大な問題だから、暦先生の気持ちをもっと考えてやれ(意訳)」みたいに諭されておりましたが。
 
このルートでは、暦ちゃんは他ルートほど大活躍な感じではなかったですかね。
代わりに日向先生がご活躍されていました。日向先生も、ノーマル人間(本人談)の割に黄泉校にお勤めでなおかつ幽魔の診療が出来るとか、かなりただ者ではない感を醸し出しておられますが、一体どういう人生を経て今のポジションに収まってるんでしょう。凄く気になります。
 
カミルが覚醒した本能に苦しむネタは大変良かったんですけど、イマイチ惜しい感がありました。
結構すぐに「暦先生のことを好きだから血が吸いたくなる」ことを自覚して、その結果上記のようなメリットアピール作戦に入るわけですが、彼に関してはもっと本能に振り回されて取り乱してくれるともっと良かったのにな、と思いました。
カミルはあのキャラのせいで、どうもむき出しの感情みたいなものが見えづらく感じてしまうんですよね。
 
明人ルートで問題にならなかった寿命差問題がこちらで出てきました。吸血鬼は寿命差の解決手段持ってますからねー。
解決手段があるが故の葛藤が(カミルサイドでは上記の通りですが)暦ちゃんサイドでは王道のど真ん中で、良かったと思います。暦母のアドバイスもナイス。
 
その分エンドは予定調和的というか、無難なところに落ち着いてしまいましたけど。もうちょっと将来に含みを持たせても良かったかなーという個人の感想。
 
カミルが王子と知ったときの暦ちゃんの反応が良かったです。打てば響くようとはこのことですね。
乙女ゲーに限らず、読者(というか私)と登場人物の反応ポイントが違うことって結構ありますからねー。つい「そこに反応しないの!?」と思ってしまう。
たとえば、燈真ルートで燈真が前の天狗の長の息子と知ったときの暦ちゃんの無反応っぷりとかね……
吸血王子も天狗王子も大して変わらないと思うんですけどね。