kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

KLAP!! ~Kind Love And Punish~ 感想5(播磨奏)

キャラ別感想

感想4からの続きです。

播磨奏(cv:岡本信彦

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御年600歳オーバーの猫又。いわゆるところのショタジジイ。
カミルに続いて恋愛過程がよく分からない感じでした(個人的意見)
 
猫又というのは、普通の猫として生まれ、死ぬときに何か心残りがあると幽魔の猫又として再度の人生(猫生?)を歩むことになる、という生き物ということです。
その設定と、奏が普通の猫だった時代の飼い主の話が出て来たときに、正直、嫌な予感はしたんですよ……
 
まず、奏のキャラクターについてですが、ちょっと私の琴線には触れませんでしたね。
基本的にロリババア、ショタジジイ系キャラは好きな部類なんですけども。
自分的には、奏にはあまりジジイ感を感じなかったなあと。多分、あくまで私はですけど、猫キャラとジジイ設定がマッチしなかったんだと思います。
体育祭イベントで、玉入れの玉にじゃれつく600歳って、どう反応すればいいのかと。
あとは、文化祭イベントでのメイドさん(女装)も萌えなかったですし。堂々としててくれたらまだしも、恥ずかしがって「にゃー!」とか言いながらスカートの裾(短い)引っ張ってる少年(見た目)の図を見せられてもねえ……
 
暦ちゃんのピンチに刀持って駆けつけたところは素直に格好良かったので、こっちの線で押していただければなあ、という感じでした。
 
個別ルートは、奏の心残りについてです。
奏は普通の猫時代の飼い主(の生まれ変わり)にもう一度会いたい一心で、この600年を生きてきたということで。しかも約20年前、飼い主の転生が誕生したのを察知したらしいです。
 
心残りを燃やして生きる種族というのは、儚くてロマンがあるなーと思います。
 
で、猫又の心残りというのがどういうものなのかということを暦ちゃんに突き付ける役割を担うことになるのが、なりたて猫又・マルです。
マルの心残りに関わるひとを見つけるため、奏と暦ちゃん、そしてカミルが協力するのですが、カミルはいいキャラの上にいい子ですね。
KLAP!!」の登場人物は皆さんいい子(子?)ですけどね!
 
そんなこんなでマルは心残りを解消することができます。
心残り=生命エネルギー的な何か、がなくなるとどうなるのかというと、まあ薄々そんな気はしてましたが、実際やられると、うわあ殺すのかあ……という気分になりますね。
個人的にはこういう無駄のない脇役の使い方は好きなんですけども、このスチャラカな世界観だと余計際立つというか何というか。
多分それが狙いなんでしょうかね。この悲劇(暦ちゃん=人間的には)を奏に重ねないわけにはいかないという感じで。
 
というわけで、色々ございまして、奏の元飼い主の生まれ変わりが暦ちゃんであることが判明します。
「自分」の存在によって奏が消えてしまうかもしれない、という暦ちゃんの葛藤を描く、という意味がある設定なんだろうなー、というのは何となく分かります。
ですが、ちょっと乗れませんでしたね。
完全に個人的な好みの問題なのですが、そもそも前世モノがあんまり好きじゃない……というか、昔好きだった反動で食傷気味になっているというか。
転生といっても人格形成過程が全く違う以上、暦ちゃんとは別人ですし、その別人が奏と暦ちゃんの間に介在している感も、あまり好きになれなかった原因ですかね。
 
奏が、暦ちゃんが元飼い主の生まれ変わりと気付いたきっかけは、暦ちゃんの意識が朦朧とした際に、元飼い主しか知らないことを口にした、ということでした。
 
あの……この世のどこかに元飼い主が生まれ変わったことが分かるほどの感知能力があるのに、数ヶ月に渡って顔突き合わせてた担任調教師がその本人だって気付かないものなんですか……?
しかも奏氏、気付いたときに暦ちゃん=元飼い主の転生であることに驚かなかったそうですが、自分がそれまで気付いてなかったことはどうお考えで? この調子で、どうやって元飼い主の転生を見付けるつもりだったんでしょうか。
 
心残りが解消され、人型を取る力もなくなってしまった奏に、暦ちゃんが「希望は捨てない、奏君がどうなっても一緒に生きる」と非常に力強い覚悟で寄り添うのが良かったです。
 
ハッピーエンドでは人型の奏氏が戻って参ります。
良かったは良かったんですけど、どうしてあの弱った猫状態から戻れたのかの説明がないため、「良かった……ね……?」という感じにならざるを得ませんでした。
誰でもいいから(まともな回答が返ってこなくてもいいから)そこのところ突っ込んでくれれば……
プレイヤーの疑問を代弁してくれるキャラって大切ですよねと思いました。
 
というわけで、奏ルートに関しては、「KLAP!!」の中ではちょっとツッコミ先行というか、あまり乗れない感じになってしまいました。
 
ちょこちょこ好きな感じの設定やシーンもあっただけに、ちょっと惜しいなあと思いました。
まあ、あくまで私の好みにおいては、です。そして私の好みはかなり偏っている自覚があります……