kakinagu-l

主にプレイしたゲームの感想を備忘録的に書き殴ります。ネタバレに配慮ありません。

クランク・イン 感想2(村雲朔)

個別キャラ感想

感想1からの続きです。

村雲朔(cv:新垣樽助)

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エドワード学園。
有名映画プロデューサーを父に持つ、サラブレッド少年。
「監督としての自分」と自分の映画論に絶対の自信を持っている。
3人兄弟で、みんな名前が月に関している。雅ですね。
 
エドワード学園側では、監督が下級生(というか二年生)なんですね。緑ヶ島の神楽坂君は最上級生でしたけど。
村雲君、凄く経験豊富な監督みたいに扱われてましたけど、何歳の頃から監督やってるんだろう……
 
緑ヶ島側から見るとたいそう感じ悪く見えた村雲君ですが、さすがに本人ルートではそんなことはなく、覚悟を持って真摯に作品に向き合う監督という風に描かれておりました。
 
それにしても、エド側では、緑ヶ島側よりもより一層何で文月ちゃんをヒロインに選んだのか分かりませんな。
まあ確かに、誰だったか実在の映画監督さんのインタビューで、「主人公オーディションで、彼(主人公役に選ばれた人)がオーディション会場に入ってきたのを見た瞬間に、『あ、主人公来ちゃった』と思った」みたいに言っていたのを見たことあるような気がするので、そんなフィーリングみたいな選び方ということなんでしょうかね。
 
監督が素人を好き好んで選んだというのは百も承知のはずなのに、プロ役者の自分と同レベルの役者魂を要求する逢坂弟・忍君に「ちょっと君何を焦っているのか。落ち着け?」と思ったり、反対に必要以上に甘やかしてくれる徒野君にヤバイ匂いを感じ取ったりと、爽やか一直線だった緑ヶ島側に比べると複雑でどろっとした印象を受ける、そんなエドワード学園でした。
徒野君(の中の方)が歌うエド側のオープニングテーマもそんな感じでしたしね。歌詞の内容は凄く緑ヶ島っぽいのに。
 
まあそんなエド側3人の中では、村雲君が一番ストレートかなと。
中学生編で、機材をうっかりぶっ壊した文月ちゃん(素人とか関係なく電子機器の近くで水物扱うなよ……)に対して怒りを抑えられなかったり、その事件の精神ダメージに堪えきれず、翌日の撮影をずる休み(……)した文月ちゃんを励ましに来てくれたり。
文月ちゃんのダメさゆえに村雲君の魅力が際立つエピソードでした。
 
とはいえ、中学生とは思えぬ徒野君のそつのなさが目立って、攻略対象としてはちょい見劣りするような……
いやまあ、村雲君も中学二年生にしては恐ろしくしっかりしてますけども。
そっち方面で比べちゃダメなんだな。中学生らしさもありつつ(重要)、冷静さや包容力、リーダビリティもそこそこ(重要)備えてるというのが村雲君の良い点なのでしょうね。
というか、徒野君は本当に中学生なんだろうか……(比べちゃいけないのは分かっていますが、「ニルアド」ヒタキ君と同い年なんだぜ……?)
 
あと、遊園地のジェットコースターのスチルで、安全バー握っていない方の手をぎゅっと握りしめている村雲君が良かったです。非常に可愛らしい。
 
青年編については、村雲君の挫折が描かれるわけです。
村雲君が「監督として描きたいもの」と「観客の需要」の乖離。それだけならともかく、有名映画プロデューサーの父が評論家を買収していい評価を書かせていたということ。村雲君は落ち込み、映画が撮れなくなってしまいます。
 
ええと、正直に言うと、「今それ?」という感じでした。
映画に限らず、創作をする際に、ターゲット層を決めて、そこに向けた表現をするのって当然のことじゃないんですか?
村雲君のように「分かる人だけ分かればいい」というのは、商業向きじゃないんじゃないですかねえ。映画のことは全然詳しくないんで分かりませんけど。
 
ハッピーエンド側のルートでは、保育園のアルバイトを通して、「観客視点になる」ことを覚えた村雲君が監督として再起していくわけですが。
恋愛面で、村雲君はちょっと疎いタイプとして描かれていたと思うんですけど、文月ちゃんを自分が寝ていたソファに引き込んで「食べていいですか」とか言うシーンがあり、思わず二度見しました。しかもうなじチュー付きですよ。
一連の行動は寝ぼけていたゆえであり、はっと気付いて「うわあすみません」の流れ……かと思いきや、全く悪びれず、「眼鏡をかけていなかったのでよく見えなかった(=文月ちゃんが持ってきてくれたクッキーと間違えた)」としれっと言うし……
 
いきなり何でそんなぐいぐい来る子になっちゃったんですか……そんな前振りなかったでしょうに。
ハッピーエンドでは、村雲君の個人事務所に就職する文月ちゃんに「寮完備です」とか言って自分の部屋に連れて行くし……
個人的には中学生→青年のキャラ変(金髪、喫煙)より、この恋愛面のキャラ変の方がびっくりしました。
 
アナザーエンド側では、恋愛面のキャラ変がなかったので、まあ心穏やかに見られました。……恋愛ものとしてどうなのって感じではありますが……
あと、「つまり日本に収まる器ではなかったということだ(文月ちゃんも)」みたいな着地を迎えておりましたが、それって成長なのかなあ? 間違いなく成功はしているようですけども。
 
正直、ノーマルエンドが一番良かったというか納得できたような気がします。ハッピーエンドは文月ちゃん所属劇団放りっぱなしですし。
 
しかし、中学生編エンドロールの聖エドワード学園ルートと緑ヶ島中学ルートのスタッフ人員の差よ……
これを見ていると、判官贔屓的に、エド側ルートにいても緑ヶ島の優勝を期待せざるを得ない……
村雲ルートプレイ後だと、監督としての完成度も、神楽坂君の方が高いような気がしてきますね。
 
中の方のお名前の読みが、「シンガキ」なのをキャストコメントで初めて知りました。ずっと「アラガキ」って読んでたよ。勉強になったなあ(?)
中の方と言えば、エド映研の顧問・巴ちゃんの中の方が置鮎さんで、ちょっとテンション上がりました。結構「剣が君」にご出演されてた方多いですね。